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時を止める

写真撮影の醍醐味はたくさんある。

人それぞれ感じ方は違うと思うが、わたしにとっての写真撮影の魅力とは、「時を止める」こと。

もちろんのこと、文字通り時間を止めることは誰にもできない。
時間は何にも妨げられることなく、過去から現在、そして未来へと進んでいく。

だが、写真撮影の瞬間、撮影者は自分が見ている風景に流れる時間を切り取り、流れ続ける時間という水の流れからいわばすくいとっている。

ファインダーを覗き込み(もしくは画面を見て)、構図を決めて、シャッターボタンを押す瞬間、場面や風景の時間はある意味では止まることになる。
そして、撮影者が止めた時間、流れ続ける時間の流れからすくいとったものが、撮影された写真としてずっと残り続ける。その写真が浮き上がらせる時間は止まっているのだ。

こんなことを感じながら撮影した写真をご紹介。

夏の日、涼しい陰を作る木々の間から光が差し込んだ一瞬
シャボン玉が吹き上げられる一瞬
走る通勤電車が止まって見えた一瞬
波打ち際での安らぐ時間
その目が何かを見つけた一瞬
ゆっくりとした散歩の時間


駆け上がるその一瞬
お正月、海辺での家族時間
木陰の独り時間
刻々と変化する空色、この一瞬の色は二度見られない


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