プレゼンテーション1

『「AI失業」前夜―これから5年、職場で起きること』を読んだ

最近急にAI関連の本を読むようになった。
以前は、あまり興味がなかったのだが「お金2.0」を読んだあたりから、少しずつ興味が出てきた。

そんな時、この本の読書会が東京で行われ、コーディネーターが神田昌典さんだと知った。
行こうと思ったんだけど、どうしても予定を組めず、泣く泣く諦めることにしたので、本だけ買って一人読書会をしたのだ。

この本でもっとも気になったのはパワードスーツ効果。
パワードスーツを身に着けることによって、それまで以上の効率で仕事をこなせるようになるけど、その分仕事の総量が増えるので、かえって忙しくなるってやつ。
ここで言う、パワードスーツってのは、スマホとかタブレットとかのツール。

私が現職についた頃、職場でパソコンを使っている人はほとんどいなかった。
ほとんどの人はワープロ専用機。
文豪とか書院とかそんなやつ。
そんな時に、私は当時高価だったパソコンを購入し、職場で使い始めた。

みんなが電卓で計算していた時に、私は表計算。
当時使っていたのはExcelではなくロータス1-2-3。
表計算でてきぱきと作業を出し、出来上がった書類を電卓で検算している上司や同僚を見て、なんと非効率なことをしているんだろうと内心せせら笑っていたものだ。
あの時、私はパワードスーツを手に入れたのだった。
仕事が、めちゃくちゃ捗り、定時に退勤するのが当たり前になった。

今ではパソコンが当たり前で、程度の差はあれども表計算を使えない人はいない。
みんながパワードスーツを着込んでいる。
みんなが昔より効率的に仕事をこなし、作業が速くなったが、作る書類の量が増えたので、結局忙しいままだ。
表計算というパワードスーツによって生まれた時間は、新たな仕事によって埋められ、ただ自分の首をしめているだけとなる。

私1人だけがパワードスーツを着ているときには、確実に楽ができていた。
しかし、周りの人がすべてパワードスーツを着込んだことで、それが当たり前になってしまい、優位性はなくなった。

ジオン公国が地球連邦に対して優位に戦争を進めていたのは、ジオンだけがザクというモビルスーツ=パワードスーツを持っていたから。
連邦がモビルスーツを開発したことで、戦争は膠着し、激化していった。
これと同じだよな。

本の中にもあるように、現在最高のパワードスーツはスマホである。
私の職種では、仕事でスマホを使いこなしている人が少ないため、まだ私はパワードスーツ着用の恩恵を享受できている。
しかし数年後にはこれが当たり前になるだろう、そしてまた仕事量が増えるのだ。

AIは最強最後のパワードスーツになる。
もうこれは避けられない。
日本政府が法律によってAIを規制することの危険性を著者は危惧していたるが、世界的な流れから見て無理だろう。
そんなAI鎖国をしたら、日本はおしまいだ。

先の事は、私のような末端にいる者にはどうすることもできない。
だったら末端は末端らしく、つかの間の快楽を貪るのが得策ではないだろうか。
なるべく早く最強のパワードスーツであるAIを身にまとい、少しでも長く優位性を享受する。
その先に仕事が失われるかもしれないし、BIが導入されて生活が一変するかもしれない。
その時はその時に考えようと思う。

手初めにスマートスピーカーを購入して、家電を操ってみることにするか。


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