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皆が持ってる思考の偏り。認知バイアスについて(前編)

本日は認知バイアスについて書いていきます。
全部で12個です。
凄く長くなりそうなので3編にしようと思います。

認知バイアスは一つ一つ、皆が持ってるバイアスなのですが人より強く出てるか見直してみるといいかと思います。



まず始めに、認知バイアスとは…
人間なら誰にでもある「思考の偏り」です。
人間は、事実と違うことでさえ、思い込みをします。
不思議なことに、「思い込み」や「勘違い」には、同じ傾向があります。
その傾向を“科学的な研究”によって導き出したのが、認知バイアスです。

認知バイアスは、人生において「絶対に知っておいた方が良い法則」です。
冷静になって、他人を見ることができます。
そして自分にも“思考の偏り”があると、気づくことができます。

では一つ一つ解説していきます。

①ダニング=クルーガー効果

心理学において、非常に有名な認知バイアスです。
「自己と他人を評価する」という内容の研究によって、以下のことが判明しました。

能力の低い人は、自分を過大評価する
能力の高い人は、自分を過小評価する

「井の中の蛙」という言葉があります。
能力の低い人は、単に未知なだけです。

自分を過大評価しているから、能力が低いのではありません。
能力が低いから、自己評価ができないだけです。

したがって「能力が高い人ほど謙遜する」という現象が起こります。

違いが少し分かりにくいと思いますが…
自分はできると思い込むのは、モチベーションとして働きます。
これは自分がスキルアップするのに、必要な心理的効果です。

「努力しても評価されない」
という「いら立ち」は、単にダニング=クルーガー効果かもしれません。

②自己奉仕バイアス

こちらは例をもって説明します。
友人Aがコップを落として、割ってしまいました。
あなたは以前から「Aはドジなところがある」と思っています。

後日、あなたは友人Aの前で、コップを落としてしまいました。
すぐ頭に浮かんだのが「机の端にコップを置かれたから」です。

他人のときは「他人に原因がある」と感じ、自分のときは「外的要因がある」と感じること、これが自己奉仕バイアスです。

友人Aのことを「以前からドジなところがある」と思っているだけに「Aは待ち合わせに遅刻するかもしれない」などと決めつけるようになります。
実際は、そんなことがないにも関わらずです。

自己奉仕バイアスは、非常に厄介です。
「自分のことを棚に上げられる」からです。
他人からも嫌われてしまいます。


③根本的な帰属の誤り

前項「自己奉仕バイアス」の続きです。
待ち合わせ時間の数分前、まだ友人Aは来ていません。
このとき「やっぱりAは、そういうところがある」と感じてしまいます。 
これは「根本的な帰属の誤り」という認知バイアスです。

他人の行動や振る舞いが「性格に由来する」と信じてしまうのです。
本当は電車が止まっていたとしても、「外的要因よりも先に」性格を疑ってしまうのです。

別の人で、いつも待ち合わせの15分前にやってくる「友人B」がいます。
誰もが友人Bのことを「几帳面」だと決めつけています。
実際は「時間を守る人」に、「几帳面な傾向」はありません。

「根本的な帰属の誤り」は、非常に厄介な認知バイアスです。
友人Aが時間を守り続けても「どこかで破るかもしれない」と、疑い続けるからです。
そのあいだ、自分のミスには寛容なことに気づいていません。

④確証バイアス

こちらもまず例を…
「A型の男って細かくて面倒くさい」
もちろん「血液型による性格の傾向」に、科学的な根拠はありません。
典型的な確証バイアスです。
雨女・雨男を信じてしまうのも、この確証バイアスです。

たまたま自分の仮説に一致しただけです。
それなのに重要視してしまいます。

人間の脳は、理由を求めます。
知りたいという欲求と、知ることで得られる快感が欲しいからです。

困ったことに、この確証バイアスは強力な上に、誰にでも見られる傾向です。
誰だって「見たいものを、見つけようとする」からです。

中編はこちら



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