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共感力と社会課題解決力、企業のイノベーション

フリーランス人材へのニーズで多い職種に、IT人材と並び、新規事業推進人材があります。企業としては、時代の変化に合わせてイノベーションを起こし、ビジネスモデルの変革を起こしたいものの、社員がいきなり新規事業に挑戦するにはハードルの高さもあり、フリーランス人材を活用して進めたいというものです。

企業の新規事業成功事例で、興味深かったものは、共感力と社会課題解決力がキーであるという分析です。地域と共創し、新規事業を起こす事例の中では、複数のステークホルダーの想いに共感しつつ、社内ではこの事業を起こすことは社会のためになるのである、という思いを強く発信し続けて、協力を得ていく必要があるというのです。

参考図書:「共感が未来をつくる」野中郁次郎 著

直観の経営  共感の哲学で読み解く動態経営論」野中郁次郎・山口一郎 著

言い換えると、企業側のメリットだけで突き進もうとすると社外のステークホルダーは味方になってくれず、どのように社会に役立つのかを説明できなければ社内の承認を得ることが難しいということですね。

そうすると、イノベーションを推進していく人材とは、社内外の関係者の価値観や立場を理解し、巻き込みながら進められる人材となりますね。

先日、あるプレゼンテーションで、社内の媒介者として最初に30代後半から40代前半のミドル層を選ぶ案を提案したのですが、選んだ背景として、企業DNAを理解していることと、ライフイベント経験や関係構築力を持っていることを根拠として挙げました。また、ある研究会で発表した論文では、イノベーション・エコシステム内の媒介者としてミドルエイジのリーダーの役割を述べました。

もちろん若手時代からフロー状態に身を置き成長の機会を得る機会の創出も大切です。外部から、ハイスペック人材を活用することも効果的です。それだけでなく、ミドル、シニアになっても、何度でもチャンスが巡ってくる、そのような機会創出があると、どのような方にとってもワクワク感がさらに増すのではないでしょうか。

今後も多角的な視点から、提案を行っていきたいと考えていきたいと思います。