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フリーランスと、発注企業の新しい関係

フリーランス白書によると、近年の社会情勢によってフリーランスの55%が減収になっています。実際に、キャリア相談においても、海外向けの仕事やリアルイベントの仕事が中断になったなどのご相談を頻繁にお聞きしました。また、会社員のリモートワーク浸透や副業解禁によって、「働く時間や場所の制約がない」「複数の業務に従事できる」ことは、フリーランスだけの特権ではなくなりつつあります。新しい時代において、フリーランスと会社員の違いは、どこにあるのでしょうか。

参考:フリーランス白書2021(プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会)

パートナーとして複数の企業で働く

社会情勢が変わった中でも変わらないことの一つが、指揮命令がないことです。業務ごとに、発注者とフリーランスが交渉を行い、どの業務をどのように行うか、報酬をいくらにするかを決定します。業務の中では打合せを重ねていきますが、フリーランスには“対等な立場のパートナーとして業務を推進すること”が期待されているのです。

言語化しておきたいこと

働く側にとっては、自分がやりたいこと、できることを理解し、どのように貢献できて報酬がいくらかを提案・交渉できる方であればスムーズに進むということですね。エージェントやマッチングサイトも多数ありますので、営業や報酬を依頼することも可能です。ただし、やりたいことが何か、できることは何か、どのように貢献できるかは、言語化しておいたほうがよいですね。

企業側にとっては、課題の中で今の従業員では解決できないことが何か、その中で外部人材にどの部分を依頼するか、どの程度のコストを想定しているかを言語化できれば、スムーズに進みますね。複数の企業での経験を持つフリーランスであれば、彼らから新たな視点や業務スタイルを学ぶ機会になるかもしれません。また、リーダー経験者の活用によって若手のロールモデルとなったという事例もありました。情報管理やコミュニケーションルールについても整備しておくとよいですね。

自分でコントロールする

自らのキャリアを自分でコントロールしたい個人の方にはフリーランスの働き方は向いていると言えるでしょう。また、自律した人材を活用して事業継続を推進したい企業にとってもフリーランス人材の活用は効果的です。ただ、個人にとっては仕事獲得やスキルアップに努める必要があり、企業にとっては事業成長フェーズに合わせて、柔軟に人材を活用することが必要となるでしょう。

近年の社会情勢から、取引先を複数もっておくこと、信頼できる外部人材を複数確保しておくことの大切さを実感した方が多かったはずです。

プロフェッショナル&パラレルキャリア支援アドバイザーとしても、個人のキャリア相談を担当し、企業向けのキャリアコンサルティングでは副業やパラレルキャリア推進についてもアドバイスしています。