続 ジェンダーバイアスと、職場での対処法
内閣府のサイトにて無意識の思い込み(バイアス)チェックシートが公開されました。
内閣府 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究
今回は、バイアスを持つその背景についてお伝えします。
異なる環境で育った世代間ギャップ
「女性なのに仕事していてスゴイね」「子供ができたらやめるんでしょ?」等の発言の裏には、世代や育った環境の違いによるギャップが存在していることがあります。
戦後に制定された、労働に関する法律の歴史を紐解くと、かつては女性の体調保護が優先されていたり、採用や昇進において男児平等ではなかった時代があることがわかります。その世代に社会人経験を積んだ世代の方の中に、「当然である」という認識が残っている可能性があります。その場合は、法律の改正や社内の制度改定の事実を、社会情勢の変化と合わせて伝える必要があります。
スマート総研 もっと知りたいスマートワーク用語 男女雇用均等法
現在は、採用や労務管理については人種、性別、障害、疾病、性的指向、などによる差別的扱いが禁止されています。
厚生労働省ホームページ「企業における人権問題への取組み」
ライフイベントに関する認識の違い
「〇歳なのにまだ結婚しないの?」「男性なのに育児休業を取得するの?」のような発言の裏には、価値観の違いが存在していることがあります。
また、日本生産性本部「新入社員秋の意識調査」(2017)によると、新入社員の男性の内79.5%が、将来子供を持った場合に育児休業を取得したいと回答しています。「子供ができたら女性が休むことが一般的」と考える方とは違いがあるのです。
背景を知り、対話を続けることの意味
言動の背景にある、環境や世代の違いを知ることは、他者理解の一歩です。その上で、一緒に新しい関係を築き、職場の中で協業ができるように踏み出していきたいものです。
ワークショップや個人の方向けのキャリアコンサルティングでは、具体的にお伝えしています。