スタートアップでWebライティングをはじめるときに、まず取り組んだこと【令和トラベル / NEWT】
こんにちは、令和トラベルでCRMを担当しています向井愛美です！
今回は、令和トラベルのアドベントカレンダーの1つとして、プロダクトのUXライティングとその他のライティング（SNSやLP）を、ゼロからはじめるタイミングで取り組んだことをご紹介します。
アドベントカレンダー、前回はCSのみっつさんでした！
NEWT（ニュート）についてと、自己紹介
まず、NEWTについて紹介させてください！NEWTは、スマートに海外旅行を予約できるアプリです。今までの旅行体験を、デジタルの力で圧倒的にアップデートしたいと思っています。
アプリが本当にステキなので早くみなさんに使っていただきたい気持ちでいっぱいなのですが、残念ながらまだリリースできない状況です。
アプリ自体はおおよそ完成しているのですが、安心して海外旅行ができる日まで、配信しないことになりました。
それまで、メンバーみんなでNEWTを磨きこんでいます。
さて、そんなNEWTにわたしはどう関わっているのかというと、大きく2つになります。（※他にも細々あるのですが割愛します。）
①NEWTのUXライティング（アプリ内の文言や各種説明文などの作成）
②NEWT関連サービスのライティングやSNS運用
つまり、まだ準備中のアプリと、そこに関連するすべてのテキスト（②はすでにリリースしているものが多いです）作成やチェックを行なっています。
細かい自己紹介は、こちらのメンバーインタビューをご覧ください！
ここで補足。冒頭に、CRMを担当しています！と名のったのですが、ここまで読んで気づいた方もいらっしゃるかもしれません。一般的に言う「CRM」とは現状ちょっとちがう仕事をしています。
ただ、カスタマーリレーションを築くという意味では、今の仕事も非常に重要だとわたしは考えています。
なぜなら「プロダクトの一貫性」はカスタマーに安心や親近感をもたらし、体験をよくすると考えているからです。そしてそれは、プロダクトの発する言葉や表現、態度から感じられるものだからです。
（UIデザインも一貫性が重要ですよね🤝 ）
そんな思いを胸に、実はアプリが形になる前から、こつこつとテキストまわりのルール作りなどを進めていました。今日はその取り組みについてお話できたらと思っています。
また、アプリは準備中なのですが、先行していくつかのサービス（個人の旅行相談など）やソーシャルメディアはスタートしています。
一貫性は、プロダクトそのもの（NEWTではアプリ）だけじゃなく、そういったすべてのものから発される言葉やクリエイティブ（バナー・写真・動画など）において必要です。
なので、今日紹介する取り組みは、プロダクト自体だけでなく、すべての発信について有効なものだと思っています。
前置きが長くなりましたが、ここからその取り組みをご紹介していきます！
取り組み①ボイス&トーンの策定
まず、何を書くにしても、NEWT（プロダクト発表前は、令和トラベル）はどんな話し方をするのか？そもそもどんなキャラクターなのか？を言語化する必要がありました。（※話し手はウミガメではなく、いわゆる「中の人」という認識をお持ちください。）
極端な例をだすと、サービスを通して感謝を伝えるときに「ありがとうございます！」「誠に感謝しております」「サンキュー！」などさまざまな表現方法があり、それによって受ける印象は大きく異なりますよね。
なのでまず、ボイス&トーンというものを定めることにしました。
ボイス&トーンとは、デジタルプロダクトの「パーソナリティ」と「状況に応じたふるまい方」をまとめたもの。つまり、プロダクトのキャラクターと話し方をわかりやすく書いたもの、とも言えるかもしれません。
方法もさまざまありますが、NEWTでは、ブランドやロゴを作る際にあがったサービスに対するキーワードを抽出するところからはじめました。
ブランド作成時に、代表の篠塚（以下、しのさん）やメンバーへのヒアリングがあったので、その録画を見返して書きだしてみました。写真は一部抜粋です。
さらに、そのワードを整理してより具体的かつイメージがわきやすい言葉に抽象化していきます。
そこから次はそのイメージにそって具体化していきます。TPOに応じたふるまい方（トーン）もより詳細に記載し、NEWTのボイス&トーンとしました。
こちらはその中の一部で、イメージがわきやすいように具体例を載せています。
現在も、こちらをもとにアプリやSNSでの表現や言葉を決定しています。ほんの少しだけですが、ご紹介すると…
フライトの「往路・復路」という言葉を、旅行に慣れていない方でもわかりやすい言葉「行き・帰り」に変更したり（あたらしい＋わかりやすく）、
性別の選択は「パスポートに記載されている戸籍上の性別」という表記にしました（インクルーシブ）。
このような形で、一言一句、こだわって作成しています。たまに、てにをはを考えすぎて、日本語ムズカシイイイイイ…キイイイイイイイ…ってPCの前でうめくこともありますが…それくらい考えまくっています。
ちなみにこのボイス&トーンはUXライティングをはじめる際に使用されることが多いです。こちらの本にもっとわかりやすく載っているので、ご興味ある方はぜひ。わたしも実際、めちゃくちゃ参考にしました。
取り組み②ライティングマニュアルの作成
①でNEWTが一貫した話し方ができるようになったとしてください（ガバナンスはまた別の課題だったりしますが…）。
ただそれだけでは、だめなんです。なぜならUX/Webライティングには一定のルールがあり、そこに沿って作成していないと、どれだけキャラクターを一貫しても「読みづらい」＝安心感や親近感が生まれないからです。
たとえば、下記の①〜③だと、どちらが読みやすいでしょうか？（文章のおかしさは目をつむってください）
①私達は旅行代理店で勤務し、毎日何時でも応対出来る様、準備中です。
②わたしたちは旅行代理店で働いており、毎日いつでも応対できるよう、準備をすすめています。
③わたしたちは旅行代理店ではたらいており、まいにちいつでも応対できるよう、じゅんびをすすめています。
極端な例ですが、②が読みやすいですよね。適切な漢字とひらがなの比率で書くことって、とても重要なのです。漢字:ひらがな＝3:7が読みやすいと言われています。
このような形で基本ルールをまとめたり、他にもNEWTがよく使う言葉の辞典を作ったりと、さまざまなマニュアルを準備しました。またこれによって話し方だけでなく、より細かいところまで統一感がでるようになります。
▼まとめているもの
・Webライティングの基本
・UXライティング基礎
・数字、記号、絵文字のルール
・アプリ用のシソーラス
・表記ゆれ防止のための一般用語辞典
などなど
作成中のものも含むので中身の紹介は割愛しますが、それぞれいずれnotionで公開したいなと思っています！（がんばるぞ…🔥 ）
取り組み③第三者のチェック
ここまできたら、かなりいい感じです！話し方と基本ルール、ワーディングなどに気をつければ、どんな方でもおおよそNEWTらしい一貫した表現ができる…はず。
最後の仕上げとして、現在進行形で取り組んでいることをご紹介します。これはアプリでも、Twitterでも、LINEメッセージでも、LPなどでも必ずしていること、いわゆる「ダブルチェック（自分じゃない人にチェックをしてもらう）」です。
当たり前だー！と思うかもしれないのですが、これが当たり前にとても重要なのです。プロのライターさん（たとえば書籍を出すような方）でも、編集者さんがいて、校閲さんがいて…しっかりチェックされる仕組みですよね。
NEWTでも、ライティングした人と別の人にチェックしてもらうフローを作り、意識的に実施しています。たとえばUXライティングしたものを、しのさんや社内のPM、デザイナーに違和感がないか見てもらってから完了としています。
LINEメッセージやLPなどは、slackでオープンに確認をしてもらったり。実際、何度も書きなおしているうちに表現のクセが出ちゃったり、一般の方（ここでいう一般の方は、旅行業界にお勤めでない方）には伝わらない言葉を使用したり。なので、フラットかつ客観的に、フィードバックをもらうようにしています。
また、社内では「アンコンシャス・バイアス（無意識の偏見）」という言葉がよく出るんですが、これも自分では気づけないものです（無意識なので）。なので、D&Iの観点でもチェックをしてもらっています。
（令和トラベルのDIB Promiseです🕊 ）
まとめ
長くなってしまいました…最後まで読んでくださった方、本当にありがとうございます。
というわけで、NEWTでは下記の3つに取り組みました（そして今も取り組んでいます）。
①ボイス&トーンの策定
②ライティングマニュアルの作成
③第三者のチェック
ボイス&トーンも今後アップデートが必要ですし、前述のとおり、マニュアルなども鋭意作成中です。だけどふり返ってみると、やってよかったなあと思うことばかりなので、読んでいただいた方の、何かの参考になればとても嬉しいです。
さて、令和トラベルではこのようなお仕事を一緒にしてくださるメンバーを絶賛募集中です！もちろん他の職種も！インターンも！！ぜひ採用ページを見てみてください。
そしてそしてアドベントカレンダー、なんと明日はわれらがCEOしのさんです！楽しみだな〜楽しみだ〜楽しみですね〜！ワクワク。
（過去のnoteもすばらしいので↑からぜひ👏 ）
最後に…よかったらぜひ、わたしのTwitterとNEWT（令和トラベル）のSNSもフォローしてください！
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