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バンドマン

バンドマンと付き合ったことがある。
ライブに行き、物販の手伝いをし、
隠れてキスをした。
ライブ中に目があって笑いあった、

今考えるとバカみたいだ。
いや、バカだ。

彼はいつもこう言っていた。

「金欠マン」

そう、バンドマンは金欠である。
バンドマン改めて金欠マンらしい。

売れてないバンドマンに限るだろうが。

売れてないバンドマンはそこらじゅうに転がっている。

曲を作り、スタジオを借り練習し、機材を買い、グッズを作り、ライブをする。

金がなくなる原因が主に上の事項らしい。

彼らは夢を追いかけている。
バイトをかけもちしながら、夢を見ている。

社会からは遊んでいると批判され、
世間からはゲスやらなんやらと言われ、
見事に3Bにもすっぽりおさまったままだ。

でも私は言いたい。

「きっと彼らは遊びじゃない、本気だ。」

ライブをするのにもお金がかかる。
ノルマもある。

そう、余裕なんてないのだ。

売れる売れないの天秤にかけられ、
レーベルに所属しても売れれるのは一握り。
いや、0.42握りくらいである。

みんな必死なのである。

だからどうか、どうか
バンドマンの夢を笑うのは
やめてくれ。

そしてバンドマンよ、中指を立て続けられるロックンローラーであってくれ。

#エッセイ #バンドマン #コラム #サブカルチャー #バンド

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