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ピンチ ピンチ チャンス チャンス 

雨が降ったりやんだりが続いている宮崎。
信号待ちをしている時に先ほどのつぶやきを投稿して、歩いていると思い出したことがあります。

尊敬する先輩からの一言で、大変な状況もチャンスになりうるということです。

最近はそうでもないのですが、学生の頃の私は雨女。陸上の大会も旅行も私が副団長を務めた体育祭も雨が降りました。

中学最後の中体連前日。翌日の予報は雨。そんな時、私が大尊敬していた高等部のキャプテンからお手紙が届きました。この先輩のお話は別の投稿でもしていますので、よかったらご覧ください。妹のように可愛がってもらって、たくさんの事を教えてもらいました。

私の出身校は中高一貫の全寮制で、高校生も携帯持ち込み禁止。告白する時もカップルのやり取りも友達同士も部活の中でもみんな手紙をよく書きました。(私の友人は「平安時代」と言って笑いを取っているそうで、私も真似しています笑)

先輩からの手紙を開くと、チタンテープを貼り付け、その上に顔がかかれたキャラクターが外側にたくさんいて、内側にはびっしり文字が書かれていました。カラフルで、なにやらにぎやかなお手紙です。

細かい内容は思い出せませんが、「明日は雨だけど、ミーナが言っていたように恵みの雨だと思って頑張れ!」というような内容でした。一番下には、「ピンチ ピンチ チャンス チャンス ラン ラン ラン♪」とカラーペンで大きく書かれていました。私が言ったという「恵みの雨」は、特に「前向きになろう」と意識はせず雨が降った時に小学生の時から使っていた口癖のようなものだったのですが、先輩がひろってくれて、さらにステキなギャグを追加してくれたことによって、不安だった私は元気が出てきたのでした。「陸上競技で雨なんて、タータントラックは滑りやすくなるしユニフォームは雨を吸うしみんな苦手。だけど、私にとっては恵みの雨なんだ。」

翌日。予報通りの雨。種目は陸上競技の格闘技と言われるほど激しい800m。私はしっかりと先輩の手紙をエナメルバッグにいれて、スタート前までに何度も読み、「ピンチ ピンチ チャンス チャンス ラン ラン ラン」を何度も心の中で唱え、自分を奮い立たせました。いざ、スタートすると、いつもの他校のライバルも速い速い。いつもより速い。みんな、一生懸命練習してきたのが分かります。私は、置いていかれないようにしっかりと3番目につきました。一周走って400m地点。すると、手紙を書いてくれたキャプテンの先輩がラップタイムを真剣な表情で叫んでくれているのに気づきました。400mを過ぎると後ろから「いいタイムだよ!このまま行こう!」と声が聞こえてきます。先輩の声から力を得た私は、600m地点で直線に差し掛かると一気に前の2人を抜き、トップに出ました。目の端に映るクラスメイトたちの声援も力に変えてそのままゴール。雨の中自己ベストを記録して優勝。小さな地区の小さな大会でしたが、本当に嬉しかったです。今でもこの映像は私の脳裏に焼き付いています。

私は生まれながらの低血圧で最近は貧血気味で、雨は体調が悪くなるし、ちょっと苦手です。できれば毎日晴れていてほしい。でも恵みの雨だと思えば力になる事もある事は昔の私が教えてもらっていました。先輩、ありがとうございます。

さて、天気が安定しない日が続く予報で体調が心配ではありますが、
これはきっと「恵みの雨」。
今日も元気に行ってきます!



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