#みじかいおはなし
(こんなグチャグチャな心、貴方には見せられないわ)
白色だった心は、年数と環境を経て、色んな色を帯びて、気づいたらくすんで汚れてしまった。
そんな私の心でも貴方を愛せると言うのでしょうか、好きと言えるのでしょうか。
けれど…言えたとしても、きっとくちつぐんでしまうと思いました。
(こんなグチャグチャな心、貴方には見せられないわ)
ずっとぎゅっときみと。
ふと目が覚めて暗い部屋の中、うっすらと時計に目をやると深夜の3時過ぎであった。
夢見はあまり良くなかったことだけが印象に残っていて、内容はほとんど覚えてない。
不安だけが妙に残っていて、思わず隣で寝ていた彼女を抱きしめる。
温もりが伝わってきて少しほっとし
た
(いつから嘘だってわかってた?)
「止まりなさい、止まれッ!!」
廊下に響き渡る声、一人の女は銃を構えていた
「おいおい、丸腰相手の味方にそりゃねーだろ?」男は背を向けたまま両手をあげる
「なんで、なんでそっちに行ったのよ…」
涙が溢れて頬に伝う
「泣くなよ、いつまでもなさけねぇな」
友人はただの考えなし
「好きだ好きだとのたうち回ってるうちが幸せだった。
相手の事を知り始めたら思っていたのと違うってなった」
真顔でこいつはそんなことを言ってきた。
「またそんなことを…」
最初のうちならまだしも、お前が他人と付き合うの今月でもう二桁だっての…。