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欠けている音が聞こえてしまう『連続聴効果』を使って曲を作ってみた

最近、耳の科学や錯覚現象を使って曲を作ることにハマっています。

ということで今回は、音の欠けている部分を脳が勝手に補完してしまう『連続聴効果』を応用して作った曲を紹介しようと思います。

といっても、いきなり連続聴効果を使った曲なんて言われてもピンとこないと思うので、まずは実際に皆さんの耳で『連続聴効果』を体験していただこうと思います。

↑この動画で鳴っているピアノの音は(ノイズあり版)も(ノイズなし版)も両方同じ音なのですが、無音部分にノイズを入れただけで、実際は鳴ってないはずの音が鳴っているように聞こえませんでしたか?
(というより、無音のときよりノイズがあるときのほうが音のブツ切れ感が軽減される感じです)

これは、脳が無音のときだと「何も聞こえていない」と認識するが、雑音が聞こえていると「音が鳴っているかもしれない」と認識し、勝手に聞こえていない音を補完してくれるからみたいです。


上の動画では「ドレミファソラシド」のように音が上がっていくメロディと、「ドシラソファミレド」のように下がっていくメロディの2パターンで連続聴効果を試してみたのですが、音が上がっていく場合はノイズ加工された無音部分の音を、直前に聞いた音よりも高い音として認識し、音が下がっていく場合は、直前に聞いた音よりも低い音として認識してしまうみたいです。

つまり、メロディの上がり下がりを脳が瞬時に判断し、勝手にいい感じの音を補ってくれているということ。

上記と同じことがもっと複雑なメロディでも起きるのではないかと思い、応用して作った曲が↓こちらになります。

まずは、ノイズ加工をしていない所々音が欠落しているver.の曲から聴いてみてください。

次に、上の動画の無音部分にノイズを当てたver.の曲が↓こちらです。

ノイズを当てたことで音のブツ切れ感がなくなり、違和感なくメロディが繋がってる感じになりました。

本当は聞こえていない音が聞こえるって結構ヤバアツな体験ですよね。僕はこういう鑑賞者の脳内で完結する作品を作ることが大好きで、音楽以外でもこういう体験を作れないかと日々試行錯誤を繰り返しています。

今後はこういう耳の科学を応用した曲作りにも力を入れていこうと思います!それでは!

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