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結果なんにも残んなかった。

「学生時代にしとけばよかったと後悔することはありますか。」

今そう聞かれたらたくさん答えられそうな気がします。

あの頃の自分は自分の中では精一杯に我が道を進んでいたと言えます。それがよかったかどうか、今となってはわかりません。

よく見る動画
最近というか高校を卒業してからでしょうか。音楽関連の動画を見ていると、無意識のうちに高校生のバンドの動画や、高校生が学園祭でDJをやっている動画をついつい見ていたという状態になっていることが多いことに気づきました。
しかし、今日はそれだけにとどまらず、なぜか心が虚しくなってきました。これが虚無感というものなのか分かりませんが、とにかく心のぽっかり空いた部分に気づかされた上に、気づいたせいで余計に虚しくなりました。

虚しいとは...?
なぜこんな気持ちになるのか。考え始めたら答えはすぐ出ました。自分が学生時代を謳歌しなかったからです。謳歌するとはなんなのか人によって違うと思いますが、多分今の自分からすると、自分にとっての学生時代の謳歌は友達と一生懸命に何かをするということだったんだと思います。そういう経験がほぼなかったために今、学生のエネルギーに溢れた動画を見て自分に虚しさを感じるようになっているのだと思います。
そういう経験がほぼなかったというのは嘘かもしれません。そういう経験から逃げてきたという方が正しいような気がします。

逃げ続けた日々
高校は中学校とは違い、義務教育ではないので行きたい人だけが行く学校です。今の時代ではほとんどの人が高校に進学するのでさほど小学校から中学校に上がるのと変わらないですが、ひとつだけ変わった点がありました。それは受からなければ高校に入れないということです。自分は公立の小学校、中学校に通っていたので初めての受験が高校受験でした。この違いが自分の高校時代の価値観を生み出したのだと思います。

自分は大学に行きたかったので、大学進学を見据えた高校の選択をしました。なので高校に入学した瞬間から“大学に行くために高校に来たんだ”、“勉強をしに高校に通っているんだ”となんともスパルタな思考を自分で作り上げていました。別に誰かからそう言われたわけでもないのに勝手に思い込んでいたんです。

そんなわけで高校の行事もほとんど休みました。部活にも入りませんでした。勉強をしに行ってるんだから勉強だけして、とにかくいい成績をとることだけに神経を注ぎ込んでいました。でも結局したくないことから逃げていただけなんですよ、きっと。そんなせかせか勉強ばっかしないでもうまいこと時間を生み出すことはできたはずなんです。勉強時間、遊ぶ時間、部活の時間などなど学生があてるべき時間はたくさんあるはずなんです。でもあのときの自分はそんなことしようとも思わなかった。自分は鈍臭いからどうせ一つのことしか集中できないって決めつけていました。最初からそれ以外のことをしようと努力もしないで。

確かに一つに集中して成果を追うのも間違っていないと思います。しかし自分が勉強しかしなかった結果、得たものはなんにもなかったんです。勉強に全ての高校生活の時間をあてきれていなかったのに勉強しかしていなかったからです。中途半端にしかできなかったとき自分には後悔しか残りませんでした。思い返せば、空白の時間は結構あったと思います。時間をうまく使えば、その時間で何か他のことができたのではないかと考えずにはいられません。

あのときの先生の言葉
そして、こんなことを考えるようになってからようやくあのときの先生の言葉の意図が分かってきたように感じます。

高校2年の冬ごろだったと思います。それぐらいの頃から学年集会などで「今からは3年生の0学期だ」みたいなことを言われ始めて、一層勉強に勤しんでいました。ある先生の教え方が分かりやすすぎて、教えてもらうと自分がとても理解できる気がして、どんどん頭がよくなっていくように感じて毎日のように遅くまで質問しに行っていました。
そんなある日、唐突に先生に「遊んでる?」と言われました。一瞬意味が分からなくて「?」(質問しに来すぎて私が先生をおちょくりにきてるのかと聞かれたと思っていた)となりましたが、「息抜きをしているのか」という質問だとようやく理解し、「家では結構ゴロゴロすることもあります」と答えました。でもこういうことではなかったのかもしれないと、やっと気づいたんです。文字通り遊んでるかを聞いていたんだと思います。要するに、ちゃんと高校生活を謳歌しているのかという質問だったと今は解釈しています。あのときに気づけなかったのは残念ですが、仕方のないことですね。

最後に
学生時代は学生のうちにしかやってきません。
自分のように後から学生のうちにあれをやりたかった、これもやりたかったとなっても学生時代は帰ってきません。
新たなことに挑戦することはいつでもできますが、学生のうちに何かをやるということは、社会人になってからそれをやるのとは全く違うものだと思います。

その時代にそれをやることに一つ一つの意味があるんだろうと感じることができるようになった今日この頃です。





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