べろさん
我が家の人に言えない事情
夫の屁、聞いちゃったぞ! 念願のその日は突然やってきた。 外出自粛に慣れ、いつものように、家でゴロゴロしながら過ごしていた週末。 ベッドの上で二度寝するかどうか 悩みながら携帯を触っているその時…! 隣で寝ている夫のから豪快な爆発音が聞こえた。 そう、屁である。 私が聞きたいと願っていた 豪快な屁の音と共に微睡んでいる夫から放たれたのだ。 これまで聞いていた可愛い音ではなく それはそれは男性の屁らしい ブッ!!! という豪快な一発。 いわいる寝っ屁である。 あ
屁を思いっきり出せないというストレスから解放され、我が家の屁戦争は終わりを迎えた。 …わけではなかった。 自分の奥底から沸々と浮かび上がる 屁に対するある気持ちに気付いてしまったからだ。 私は夫の屁を聞きたい! 屁で笑い合える夫婦になりたい!! トイレから漏れ聞こえる屁ではなく 私の前で豪快な音を立てた屁をして 恥ずかしがらず笑う夫が見たいのだ。 屁で笑い合える、そんな家族になりたい。 テレワーク導入と共に生まれた小さなストレスは、理想の家族像に気づくきっかけにな
屁を思いっきり出したい。 その欲求は日に日に募っていく。 それと同時に押し寄せる一抹の不安。 豪快な1号を放った時、夫から嫌な顔をされないか。 屁を出したからといって壊れる関係じゃないことはわかっている。 しかし、少しでも嫌な顔をされてしまったら… 出してしまったことを後悔する。 私も女なのだ。 夫の前ではまだ女でいたい。 夫の前で屁をしない、それが私の唯一残る乙女心のような気もする。 やはり豪快な1号は夫に任せるべきなのか。 我が家の4番は私ではなく夫でありたい
夫は私の前で屁をしない。 男性なんだから豪快にかましてもいいのだけれど、そんなことはない。 ゲップはするのに、屁はしない。 してもいいよ?って言っているのにしてくれない。 夫が豪快にしてくれたら、こちらも遠慮なくかますのに。 夫は私の気持ちをつゆ知らず、今日もトイレでこそっと屁をしている。 夫が豪快な一発を解禁しないと、私からは解禁できない。 女なのだ、そこは。 よだれ垂らしながら寝てても、 ケツをぽりぽりかく姿を見せていても、 豪快な一発だけはまだできない。 2度
これは新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに始まったテレワーク導入により、家庭内で勃発した争いの記録である。 都内で夫婦2人暮らし。 会社がテレワーク導入するまで、我が家は平和であった。 部屋の間取りは1LDKで2人で住むのにはやや狭い。 しかし、、、 朝は私が先に家を出て、夫1人の時間があり 夜は私が先に帰宅し、1人の時間を持てた。 お互い家で1人の時間をもてたからこそ、1LDKの間取りでも穏やかな時間を過ごすことができたのだ。 家は狭いが心にはゆとりがあった。