MM

大学3年生です! 気まぐれに投稿をしていこうと思ってます🤲

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マガジン

  • アルバイト日誌(カフェ)

    高校1年生から働き続けているカフェでの体験談を書いていこうと思います☕💭

  • book report

    読んだ本の記録をしていきます! 感想や実体験を混じえつつ書いていきたいと思います☺️

最近の記事

愛のいたずら電話

私が働いているカフェにはよくいたずら電話がかかってくる。今回はそんないたずら電話の中でも、一番記憶に残っているものを紹介しよう。 それは2年前の春にかかってきた電話。 朝起きて、いつもと同じようにお店の鍵を開け、オープン作業をする。 作業の片手間に喉が渇いたので、期間限定商品である”さくらラテ”を小さいコップに注いだ。 このさくらラテ、店員間の評判はあまりよくない。杏仁豆腐のような風味で癖があるため、好き嫌いがわかれる商品なのだ。 ちなみに私はこのさくらラテが大好き

    • カフェ店員ならではの気づき

      新型コロナウイルスが流行して色々な変化が起きた。 店員もお客さまも、ほとんどがマスクをしている。事務所には、店長がどこからともなく買ってきた、安いマスクが置かれている。 お店の入口には消毒が置かれ、店員も手がカサカサになるくらい頻繁に消毒を行っている。 事務所にも、冬場にしか置かれることがなかった”ハンドクリーム”が常備されるようになった。 レジとフードの受け渡し口には、”ビニールの透明な垂れ幕”が下ろされている。最小のころは、この垂れ幕に大分悩まされたものだ。 ”

      • おすすめは何ですか?

        日が伸びてきたな。 梅雨が明け、もう19時だというのにお店の外はまだ明るい。 小さいころ、時計を見ないで外で遊んでいて、気が付いたら門限を過ぎていた。”お日さまを時計代わりにしてはいけない”。母に怒られながらそんなことを考えていたことを覚えている。 ”いらっしゃいませ” 他の店員の声が聞こえ、持っていたコーヒー豆を放り投げてレジに向かう。 お待たせいたしました、と注文を伺うと思ってもみなかった質問が飛んできた。 「おすすめはどれ?」 出た。たまにくるこの質問。答

        • 2年越しの謝罪

          「謝りたいことと提案したいことがあるんだけど」 唐突に自分へ向けられた言葉に驚き、思わず注いでいたアイスコーヒーをこぼしそうになる。 声の主はあきら君(バイト先の同い年の人)だ。いつにも増して低く感じられる声からは、彼が緊張していることが読み取れる。 「なに、急に怖いんだけど」 必死に脳内の記憶をたどるが、謝罪される覚えなんて全くない。身に覚えのない謝罪の言葉がこんなに怖いものだなんて思わなかった。 私は一体、何をされたのだろう。 「どっちから聞きたい?」 そう

        愛のいたずら電話

        マガジン

        • アルバイト日誌(カフェ)
          17本
        • book report
          6本

        記事

          物との出会いは運命を大事にしたい

          あと1週間で大好きなバイトの先輩の「スター」が辞めてしまう。 受験が終わって、もう4か月近く経つのか。事務所にあるカレンダーを見ると、かわいい柴犬と目が合う。 復帰してから、あっという間だった。私がいない間に入ったバイトの人ともだいぶ打ち解けることができて、少しだけ立場が上になって、でも私が上に上がるということは、その分私の先輩たちがいなくなるということだ。 スターがいなくなったら、開店当初のメンバーは2歳上に2人と同学年に1人のみ。20人近くいた人たちは気が付いたらこ

          物との出会いは運命を大事にしたい

          子どもたちは夜と遊ぶ 辻村深月

          今はまだ会えない。そこから始まる殺人ゲーム。首謀者は2人、大学生の浅葱と突如ネット上に現れた「i」。浅葱は生き別れた双子の兄の「藍」に会うために、iは、、、。徐々に巻き込まれていく浅葱のまわりの人間と、明かされていくゲームの真相。果たして「i」とはいったい誰なのか。 いつもあらすじは自分で考えるようにしているのだが、今回はとても難しかった。「厚さ2cmにも及ぶ文庫本の上下巻」と小説自体が長いこともあり、どこに焦点を当てればいいのかが難しい。 結局、物語の主軸である事件に焦

          子どもたちは夜と遊ぶ 辻村深月

          カフェ店員の私が上の階級を目指した理由

          お気に入りの曲のイントロとともに、低い振動音が頭に響く。もうそんな時間なのか。手探りでスマホを探し、アラームを止める。 どうせなら気持ちよく目覚めたいと爽やかな曲を選んだが、夢から現実に引き戻されるときに、そんな曲を楽しむ余裕なんてないことが設定して2日くらいでわかった。 どうせならベートーヴェンの運命でも流したほうが清々しいのかもしれない。 準備を済ませ、足にまとわりつく猫と別れを惜しみながら家を出る。 開店準備を済ませてお店を開ける。今日は店長も、主婦さんもいない

          カフェ店員の私が上の階級を目指した理由

          営業知識0だけど買って欲しい

          生暖かい雨が梅雨の始まりを感じさせる。肌にまとわりつくような重い空気の中、カフェのカウンター内だけは少しだけ賑やかで、明るい照明と相まって周りから浮いて見えた。 「やったー!何食べよっかな。」 お客様に聞こえないくらいの、ぎりぎりの声で喜んでいるのは私。その隣で頭を抱えている小柄な男性は、私の大好きな先輩のスターだ。 「今日は雨だし、蒸し暑いからアイスが出ると思ったんだけどなあ」 「残念でしたね。朝はやっぱりホットですよ」 最近よく、スターと一緒に小さな賭けをする。

          営業知識0だけど買って欲しい

          店長、それ、誰のために書いてるの?

          (これは、何て読むんだ。) 文章を読んでいる私の目は今、止まってしまった。決して難しい漢字にぶつかったからでは無い。ただ、理解不能な文字が目の前にあることは確かだ。 さて、今私は何を読んでいるでしょう。 子守歌とも呼べる先生の声を聴き、薄れゆく意識の中でら睡魔と闘いながらペンを動かした数学のノート?(私の数学ノートにはよくミミズが這っている) 早口な電話相手の言葉に手が追い付かず、どうにか復唱したりして時間を稼ぎながら取った、ひらがなだらけのメモ?(珍しく漢字が書いて

          店長、それ、誰のために書いてるの?

          スロウハイツの神様 辻村深月

          スロウハイツに住む人達はみんな、何かしらのクリエイターである。それは、人気作家かもしれないし、駆け出しの卵かもしれない。 作るジャンルも違う、認知度も違う、年齢も性別も違う、そんな彼らはお互いに刺激しあって生活する。そしてその生活は、201号室に住んでいる住人が抜けたことをきっかけに少しづつ、しかし着実に変化していく。 これがこの本のあらすじである。 日常を描いた平和なお話なのだろうと思って読み始めた私は、とんだ勘違いをしていたと知る。 興味本位で、柔らかな印象の薮を

          スロウハイツの神様 辻村深月

          【エッセイ】⑧誰のためにやってるの?

          今私はなぜか「嫌われる勇気」を読んでいる。 事の発端は数日前のバイトの時。 パートナーの階級が☆2になってから、より一層仕事に励むようになった。仕事中に手を止めることはなく、無駄な労働時間が発生しないように意識していた。 その日は暇だった。やることがなく、カウンター内の掃除をしている私の横で、ジャイアンとあきらくんが話していた。 2人とも手が止まっている、のは暇だから良いとして、ジャイアンは踏み台に座っていた。 接客業の勤務中に座るなんて、私には理解しがたかった。

          【エッセイ】⑧誰のためにやってるの?

          過去に戻れるとしたらどうする?

          映画 「コーヒーが冷めないうちに」 過去に戻ることができる。しかし、コーヒーが冷めないうちに戻ってこなければならない。そして過去を変えることもできない。 本の記録を目的にして書いているnoteだが、たまには映画のことについて書いても良いかな、なんて。今回は番外編だ。 過去に戻るにはルールがある題名にもなっているが、コーヒーを入れた瞬間から過去に戻ることができ、冷める前には戻ってこなければならない。 とあるカフェの中でしか過去に戻れないので、動物に会うとか、どこかに行き

          過去に戻れるとしたらどうする?

          【エッセイ】⑦自分の問題と向き合えない人

          日曜日、お店は大変混む。特に昼間は家族連れが多く、人が増えるだけではなくて注文数まで増えるので余計に忙しい。 混むのは嫌いじゃない。むしろ好きだ。 てんやわんやしながらも、どんどんと捌いていく感じが、いかにも働いている感じがしてやりがいを感じる。 今日もピークタイムからシフトにはいる。きっと入り乱れているであろうカウンターの中を立て直すのを楽しみに思いながら、カウンターに入る。 「おはようございまーす。」 いつものテンションでカウンターに入る。 フードの横の扉から入っ

          【エッセイ】⑦自分の問題と向き合えない人

          【エッセイ】⑥ひいきじゃないよ。実力だよ。

          昇級により。ジャイアンとあきらくんよりも階級が上になった。 店長と、パートの主婦さん3人組で相談して決めた結果らしい。 でも、最初は喜びを感じられていたのに、どんどんと気が重くなっていった。 ジャイアンは仕事は雑だけど私の知らないことをいっぱい知ってるし、クレーム対応とか、イレギュラーなことの経験も私よりある。 あきらくんは容量はそこまで良くないものの、やっぱり私の知らない知識をもっているし、何よりも勤務態度が真面目で丁寧。だからこそ作業が遅かったり、周りが見えていな

          【エッセイ】⑥ひいきじゃないよ。実力だよ。

          【エッセイ】⑤スターの登場と募る不信感

          4月になったとはいえ、朝はまだ寒い。カフェの鍵を開けると、ムワッとした気色悪い空気が外へ流れ出てきた。 昨日のクローズの人、エアコン消し忘れたな。 少し換気をしながら届いた荷物の整理を始める。 「おはよう、ゆーりちゃん!今日も早いね。」 イヤホンから流れる音楽越しに、明らかに自分に向けられた言葉を私の耳は受け取った。 ドアの方に目をやると、うぐいす色のスウェットに白のテーパードパンツ、古いスニーカーに身を包んだ小柄な男性が、今まさにドアを閉めようとしていた。 「おはよ

          【エッセイ】⑤スターの登場と募る不信感

          卵の緒

          作者:瀬尾まいこ 僕は捨て子である。そんな確信を得た9歳の少年が送る日常ストーリー。どこかさっぱりとした母親とのやりとりは、たしかに普通の家族ではないのかもしれない、そう思わせる。 しかしそこに暖かい家庭があるのは確かである。 短い本。まるで絵本を読んでいるような感覚に陥った。世界観が暖かい、黄色い光に包まれているような感じ。僕の視点でずっと書かれるので、文体自体とても丸っこい。 ある人に勧められてこの本を読んだ。 どこか私と似ているから、共感できる部分が多いかもしれ

          卵の緒