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世界で一番快適な場所

昨日は在宅ワークの仕事服について考えたので、今日は部屋について書いてみたい。

子どもが生まれてからずーっと、部屋や持ち物について考え続けてきた。

整理収納アドバイザーの資格を取ったり、ミニマリストに憧れたり、海外への引越しでは持ち物の9割を手放した。本当は何も手放したくなんかなかった。

この国に暮らして9年、振り返って思うのは、こうでなければ、こうしなくては、という外から取り入れた価値観に踊らされていたということ。いわく、

・子どもがいても部屋はいつでも人を呼べる状態をキープすること

・引き出しや収納の中、隅々まで整えるべし

・共働きで子どもがいても、家事はきっちりこなして当然

とかね。


TVは持っていなかったけれど、ネットや雑誌、電車や街の広告など、あらゆる機会を狙って、情報や理想を押し付けられていたことが分かる。

人間は社会的な生き物だから服はまだしも、家の中、部屋の設えまでを誰かの価値観に支配させてたことを苦く感じる。全然気がつかなかった。

子どもが小さい時、ルンバは必須だったと言えるけれど、プラスするならダイソンの重くて大きい掃除機じゃなくて小型で軽量な掃除機が必要だったのでは、とか。

食洗機や衣類乾燥機は必需品と呼べるけど、巨大なレザーのソファはむしろ邪魔で、カバーの洗える布製のソファを選べば良かったのに、とか。

押入れの中の収納用品まで全部揃える前に、もっと頻繁にカーテンを洗えば良かったのよね、とか。


だんだん過去の自分を責め始めたのでこのくらいにしておこう。

(「自分を責める」というテーマについてはまたどこかで書きたい。)


整理収納アドバイザーとして仕事をしようと思った時、家を世界で一番快適な場所にしようと思って、あれこれがんばった。当時は、自分の家が世界で一番快適な場所だと信じて疑わなかった。今はそう思わない。

今いるこの部屋が世界で一番快適だ。なぜなら、無理をしていないから。

毎日掃除をしなくてはいけない、必要なモノだけを持つべき、花を飾らなくてはいけない、なんて価値観で自分を縛るのをやめたから。

無理するのをやめて、あまり体力がない自分を認めて、出来ることを出来るだけやればいいんだとある意味諦めたら、快適になった。

無理してがんばった自分がいるからこそ、この場所に辿り着けたのだから後悔はしないけど、ずいぶん回り道をしたなぁと思う。回り道はしたけれど、何を心地よいと感じ、どのくらい手を抜いても大丈夫なのかは分かってる。それでよし、と思うことにしよう。


o0areyoume0oさんに最高な部屋の写真をお借りしました。ありがとうございます。

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