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サブカル大蔵経972掛布雅之『掛布ライス』(日本テレビ)

もしも野球をやっていなかったら、僕は間違いなく、どこかで天ぷらを揚げていただろうと思います。p.32

 掛布の揚げる天ぷら。その世界があったかもしれないパラレルワールドを想像。

僕は、4番打者とは野球というおもてなしの世界の主人であると思うのです。p.117

 野球と料理の合体。擬人化。五輪も掛布のおもてなしイズムに任せて欲しかった。

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〈掛布〉と〈ライス〉が結びつくタイトルの衝撃も忘れられません。

これを言語学的に超える書名にはいまだ出会ってないと思います。

番組の対談ゲストは松井稼ら野球選手と小川直也、曙ら格闘家。曙は力士引退直後。プロレス転向の前か。2001年3月発刊。

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で、ちょっといい話の途中だけど、こうチャーハンの上に卵焼きをのせると。そして次はあんを作ります。p.10

丁寧語から急に先輩口調になる怖さ。掛布ライスとは、天津飯の中身がチャーハン。

親父はその人を叱りもせず、さらに天ぷらをもう一皿揚げて食べさせてあげているんです。そのお客さんが、涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら天ぷらを食べていたのを今でもはっきり覚えています。p.18

 掛布の祖父は料亭。父は小料理屋。その父の無銭飲食の人への対応。

そこで、「おいおい、ちょっと待てよ」と僕の出番になるんです。じゃあどうやるか。僕は甲子園のダイヤモンドに散らばった野手のように野菜を大鍋のなかに盛り付け、足の速い一番打者、得点源の4番打者、意外性の7番打者といった感じで順番に食材を入れていきます。p.24

 鍋と野球の融合!東海林さだおの「丸かじりシリーズ」にトレードしたい。

これはお願いでもあるんですが、僕たちをそういう目で見てほしいと思います。p.38

 野球で客をおもてなしするための、気分転換としての飲酒を認めてほしい。一般の方と時間帯も違うことも加味して欲しい。

掛布さん、エプロンつけるぐらいならユニフォーム着てもらいたいよなぁ。(村田真一)そんなこと言うなよ(笑)掛布p.64

なぜ、掛布がユニフォームを着れないか。そのタブーに切り込む村田。この懐に入り込む技術が長年コーチできた理由の一端?

あとね、さっき下準備しているときに手を切っちゃったのよ。俺のDNAも入ってるから。p.82

鈴木尚徳の為の「ロースとイチボと三角バラ」の三冠王ハンバーグ!に掛布の血液DNA入り。これ、DeNAと掛けてるのか?

正直に感想を伝えることも大事です。p.99

口に合わないのも言ってほしい。とのことだが、掛布さんに面と向かって言える一粒いるだろうか…。

僕はときにはとことん飲むタイプですから、それに付き合う人は大変だと思います。お酒の飲み方についても「まわりの方に迷惑をかけるな」など、最低限のルールがありますが、なかなか守れないのが現実です。もちろん僕にも失敗はあります。p.103

 タブー解禁ページか。

ライスは一粒一粒の米が集まって初めて完成するもの。米一粒だけでは勝負ができません。野球や料理も同じ。p.119

 ご飯という集合体。ナイン。

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