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サブカル大蔵経532愛媛県美術館『真鍋博の世界』(ピエブツクス)

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本書を開くと新しさと懐かしさに溢れる。星新一の挿絵、アガサクリスティの表紙。初めて買う文庫本に真鍋博がいる僥倖。

真鍋博とは何者か?

社会の表面にあるもの、または裏面にあるもの、それを伝えるのがマスコミだとしたら、裏面からも表面からも全く見えないもの、それを視覚化して伝えるのがデザインの仕事だと思います。文章化したり、活字にしたりすることができないが、日常生活の中にあるもやもやっとした欲求や衝動、つまり、社会的変化のきざしを目に見えるものにして具体的に提示するーそれは広告デザインの中に最も顕著に現れています。真鍋博の計画書。p.7

作品だけではなく、真鍋博の軌跡と思想に導いてくれる本書。

異質感と親近感を合わせ持つ作品と共に。

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その頃の悪友が、読売巨人軍に在籍し投手や監督として活躍した藤田元司。藤田を真鍋は「モッツァン」と呼び、試験があると互いのの解答を見せあった。p.5

真鍋博と藤田元司が同級生だったとは!

銀座とガスマスク1970年p.70

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今のコロナを予知したような五十年前のポスター。



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