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サブカル大蔵経396『淑女の予約帖』(世界文化社)

2008年発刊。12年前よりももっと古く感じます。メニュー表みたいな装丁。バブルを感じる貴重な歴史的資料。食通推薦人も何故か女子アナや元女子アナです。辛酸なめ子さんがエッセイの材料に使いそうなテキストかな…。

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レストランとの関係は恋愛に似ています。一目(一度)で恋に落ちることもありますが、基本的には何度もデートを重ねて(通って)、お互いを理解し合い、少しずつ愛を深めていくものです。これまでも、そしてこれからもずっと通い続けのレストランは、まさしく恋人のような存在。あなたには、そんなレストランはありますか?パート1では食通で知られる26人の方々にとって、現在「恋愛関係」にある東京の最愛レストランを推薦していただきました。p.6

パート1は〈恋愛レストラン〉。ロオジェ、ロブション、コートドール、みかわ、赤坂離宮、オチアイなど名前だけは聞いたことあります。

【リストランテASO/小山薫堂】「シェフの阿曽さんとは「ヴィノッキオ」の時代から。料理ももちろん美味しいですが、阿曽さんがいつもいる、迎えてくれるという安心感が大きいですね。」p.27

 やはり、人なのかなぁ。

【オチアイ/小島奈津子】「料理教室にも通ったほど落合シェフのファン。厨房に必ずいらっしゃるシェフのお顔を拝見すると元気がもらえるばかりか、ウニのスパゲティをいただくと、体もエネルギーチャージされます。」p.26

 料理教室。シェフのお顔を拝見。「噂の東京マガジン」で、素人料理コーナーどんな思いで見てたのかな。お疲れ様でした。

【かんだ/永井美奈子】「ご主人の神田さんとはBASARA時代からのお付き合い。パリでの経験があるせいか、お料理に遊びがあるんですね。とはいえ、和食の正統はきっちり押さえている。そのバランス感覚が魅力ですね。」p.16

 永井美奈子…。やはり日テレDoraは勘違いさせたのかなぁ。

【OZAWA/進藤晶子】「8〜9年前、主人と交際をはじめたときに連れてきてもらって以来、クリスマスや誕生日はもちろん、2.3か月に一度は伺います。オマール海老の茶わん蒸しは、気絶しそうなくらいの美味しさ。」p.10

 進藤さんは気絶かぁ。

【ロオジェ/永井美奈子】「結婚して以来、毎年、主人とのクリスマスディナーはこちらで。もう8年になりますね。ジャック・ボリーさんからメナールさんにシェフが替わって、新しい魅力が加わったのではないでしょうか。」p.7

また永井さん。店の内情までコメント。

東京の人にとって名店のシェフは安定剤かカウンセラーなのかもしれません。

パート2は、東京京阪の最高レストラン。今なら居酒屋や大衆酒場とか載りそう。たぶん、こういうバブリーな店や人や本の反動が今の居酒屋大衆酒場ブームなのかな。

パート3はなぜか、シャンパーニュ通になれる24本!

「この24本をすべて飲みきればあなたも堂々、シャンパニスタ宣言!」p.58


パート4はお取り寄せ。中井美穂は共働学舎カマンベールチーズ推薦。章の冒頭は、

家にいながらにして、日本全国の美味しいものが手に入る時代になりました。けれど、私たちはなぜ、お取り寄せをするのでしょう?「美味しい」という満足感を得るためだけでしょうか?いいえ、それだけではありません。私たちは、美味しいものの向こう側にあるストーリーをも含めて味わいたいのです。p.83

パート5は京都のお店。たん熊北店、菊乃井、なかひがし、瓢亭などの一品。

 この辺りは今でも使える。ということは、東京のシーンが変わったのかなぁ。

パート6は、麗人(!)のマナー教室。

麗人曰く、マナーの正解はひとつじゃない。p.130/訪問時間は若干遅れる気遣いを。p.139

私も淑女か麗人になりたい。今は絶滅?

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