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サブカル大蔵経392クリスティーン・ポラス/夏目大訳『ThinkCIVILITY』(東洋経済新報社)
こういう本が話題になるということは、西洋では〈礼節〉は軽んじられてきたのですかね。敬語を使わないとか、ノーネクタイやTシャツ着て、礼儀よりもアイデアや業績、実力だと。
本書では礼儀知らずがいると組織の力はそがれて業績は悪化するといいます。この〈礼儀〉と荀子のいう〈礼〉とは違うのだろうか。業績のための礼儀、組織のための礼儀、に何か違和感を感じましたが…。
どちらにしても行き過ぎは良くないということかな…。
いちど侮辱的なことを言われるとその影が消えなくなり、チームのメンバーと最善を尽くそうとしなくなる。p.29
言われた方は心に残りチーム崩壊。
誰かの言動の影響は、直接関わった人だけではなく、遥か遠くにまで広がっていく。あなたが誰かに無礼な態度をとれば、その影響は態度をとられた人だけではなく、その人と関わった別の人にも伝わることになる。p.74
たしかに。恩返しじゃなく恩送りという言葉を聞いたことがありますが、無礼も送られて広がっていくんでしょうね。
利害関係のない第三者に自分のよくないところを指摘もしてもらうのは大事だ。そのためにはコーチを使うと良いコーチに自分の言動を仔細に観察してもらう。p.87
コーチングというのもブームになってますね。宗教者もコーチなのかな?
他人に何かを与える人には、与えない人よりも多くのものが残るという。/与える人は周囲の人たちと深く広い人間関係を築くことになる。この関係が長期的には大きな成果につながる。p.158
布施の論理かも。
個人的リソースを求められるままに分け与えるのは、思慮に欠けると言わざるを得ない。そんなことをすると、相手の要望が重荷になる。p.161
慎重な対応。特例が普遍化する危険性。おそらくマスコミの電話取材なんかもこの類のような気がします。聞く側として気をつけなければならないところです。
アマゾンドット・コムのジェフ・ベゾス曰く、誤った人間を雇うくらいなら、50人を面接してひとりも雇わない方がいい。p.212
〈誤りのある人間〉をどう判断するか。尊敬されるような人になるべきなのか。しかし、杉作J太郎さんは〈尊敬されないようにしなければならない〉と言う。目標が本末転倒になることへの戒めか。
ひどい態度を取って辞めていく人間だからといって、ひどい扱いをしていいわけではない。p.268
これは至言…。
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