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サブカル大蔵経 マンガ編

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#マンガ

サブカル大蔵経801白取千夏雄『『ガロ』に人生を捧げた男』(興陽館)

「ガロ」は「ゴング」と似てるのかな?  サブカルの漂流を体現したような。  どうしてそう…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経800柳沢きみお『おれ流』(朝日新聞出版)

昨日、父が往生しました。 自分も、その立場となったこと、無力なこと、沢山の方の暖かみを実…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経781柳沢きみお『妻をめとらば』全15巻(小学館、ゴマブックス)

六月初旬に、鈴木ダイスケさんのnoteに触発されてから、『妻をめとらば』をKindle Unlimitedで…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経775山田風太郎/サメマチオ『追読人間臨終図巻2』(徳間書店)

膨大な労作にふさわしい労作。 まさに日本文学史の副読本たり得る本。 風太郎先生との距離感…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経760シベリカ子『おいしいロシア』(イーストプレス)

日本人にとって近くて遠い国、ロシア 本書は、ロシア人の夫と一年間サンクト=ペテルブルクに…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経759エルザ・プランツ『フランス人の私が日本のアニメで育ったらこうな…

フランスのオタク少女がマンガ家になる。 好きな作品のキャラクターを落書きしていたあの頃。…

永江雅邦
2年前
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サブカル大蔵経675山口貴由『衛府の七忍』⑩(秋田書店)

Amazonレビュー総スカンだった最終巻。「今までの展開を回収していない」ということですが、リングに上がる谷津やUWFの書籍群を見ても、プロレスでは回収は30年後ですよ。気長に待ちましょう。 本作品で鬼と鬼退治側を描く中で、『進撃の巨人』や『鬼滅の刃』のブームを山口貴由先生はどう思っていたのだろうか。シリアスな展開の中でのメタ的な台詞回しは、山口貴由が嚆矢のような気がします。 単行本カバーの両そでは、琉球とアイヌ。それぞれの鬼より放たれるキーワード。 これは、それぞれの

サブカル大蔵経576カレー沢 薫『きみにかわれるまえに』(日本文芸社)

現代の経典です。 漫画史に残る作品だと思います。 予定調和な展開も、単純な善悪も、ここに…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経554さいとう・たかを/原作戸川猪佐武『大宰相』⑨⑩(講談社文庫)

この一年読み続けてきた漫画『大宰相』(文庫版)が全10巻で完結した。 吉田茂の退陣を一回生の…

永江雅邦
3年前

サブカル大蔵経553和山やま『女の園の星』①(祥伝社フィールコミックス)

〈教室漫画〉。ここがツボでした。 『漂流教室』を読んで以降、私は、〈教室が主人公の作品…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経552原作萩原天晴/漫画上原求、新井和也『1日外出録ハンチョウ』⑩(講談…

発令……!p.23 外出してうまいもん食ったり…楽しいことをして遊んだりする日々が…本当に帰…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経551吉本浩二『定額制夫のこづかい万歳 』②(講談社モーニングKC)

令和の問題作。一巻は、主人公の踊りや、取材相手の節約の工夫に焦点を当てて読んでいましたが…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経549押見修造『血の轍』第10集(小学館ビッグコミックススペリオール)

実体の母親との会話のない第10集。 心の中に現れる母親の姿は、当初から意識して描写されてい…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経550小田扉『横須賀こずえ』③(小学館スピリッツコミックス)

ついに第三集。さらに、味わい深い。至福。 とにかく早く横須賀に行きたくなります。 都市伝説関さんぽの初回・横須賀編をTVerで見ました。 本作品とは全然違う横須賀の風景で、どちらが本当かわからなくなってきて、余計行きたくなりました! 体育の時間もあるからね。p.130 本巻で登場するこの老犬ニッキがかわいい。そしてニッキのために頑張るこずえたち。 でも、頭は澄みきっている。こうしてわしはじき消えていく。なあ、お前のおかげさ。p.142 そして、哀しさも。