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サブカル大蔵経 マンガ編

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#マンガ感想文

サブカル大蔵経235橋本治『花咲く乙女たちのキンピラゴボウ 前後編』(河出文庫)

本書は、橋本治、30歳の時の初転法輪。漫画家たちを、作品を通して評しながら、少女や少年や性…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経175坂戸佐兵衛原作/旅井とり作画『めしばな刑事タチバナ』37・38巻(徳…

 38巻まで来ました『タチバナ』。すぐそこに、目の前にあるのに、語りの視界に入っていなかっ…

永江雅邦
3年前
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サブカル大蔵経139 岩明均『風子のいる店』全四巻(講談社漫画文庫)

 文庫版を取り寄せ、一気に読んだ。著者の作品への文章がカバー裏とあとがきで読めるのが嬉し…

永江雅邦
4年前
4

サブカル大蔵経121阿部共実『月曜日の友達』全二巻(小学館)

 リリカルという言葉。  よく意味はわからないが、この作品のための言葉のようだ。 私は何…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵118 コナリミサト『恋する二日酔い』(イーストプレス)

将来の『凪のお暇』につながるような話もありますが、とにかくコナリさんの絵の線と、テンポと…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経112 山田芳裕『望郷太郎』①②(講談社)

山田芳裕。  この30年、私の周りの先輩や友人で普段漫画の話をしない相手が、ふと漫画の…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経111荒達哉『ハリガネサービス』&『ハリガネサービスエース』(秋田書店)

 『ハリガネサービス』はチャンピオンらしい作品です。ここまでサブキャラが目立つ漫画も久しぶりで、ここまで拾うのか?と作者のレシーブに驚嘆していました。  家守、野々原、猫田、高代らチームの先輩達。朧、雲類鷲、写楽などの敵チーム。監督たち。彼らのコンプレックスとそれをバレーとの出会いで打ち破れた溢れ出る想いが、作品をここまで導いた原動力となりました。メンバーがどんどん入れ替わるローテーションのようにスポットの当たる選手も敵味方関係なく回転し、それが作品のテンポにも繋がっていた

サブカル大蔵経110 藤子・F・不二雄『エスパー魔美』①〜⑨(小学館)

 こども漫画のトップがリアルな性と悪を描いた問題作。3巻にスネ夫、のび太、しずか、ドラ。4…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経108 藤子F不二雄『ドラえもん』0巻(小学館)

 私はドラえもんと同じ9月3日が誕生日で、今年同じく生誕50周年を迎えます。ドラえもんと共に…

永江雅邦
4年前
4

サブカル大蔵経107 山口貴由『衛府の七人』①〜⑧巻(秋田書店)

 山口貴由が今の漫画界にいてくれる安心感。  手塚治虫、山田風太郎、時代劇、残酷、鬼、武…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経105小田扉『団地ともお』(小学館)

 小田扉は幻想作家でSF作家である。 『団地ともお』は、なぜ、こんなに毎回すごい内容を週刊…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経104『包丁人味平ラーメン編』(小学館)

コンビニで買った味平。 ラーメンとは…? 料理界では、サブの位置。 メインは和食・洋食・…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経102 矢口高雄『おらが村』(ヤマケイ文庫)

矢口高雄の描く女性は、なぜ可愛いのか。上向きの眼球なのに、なぜ可愛いのか。 上みれば虫ッ…

永江雅邦
4年前
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サブカル大蔵経99コナリミサト『宅飲み残念乙女ズ』全2巻(芳文社)

『凪のお暇』以前の四コマ作品。後半、てつ子の姉だけディフォルメなしの線で描かれていて、長編作品への片鱗を覗かせる。  それぞれ生きづらい荒波をわたりながら、てつ子の部屋に帰ってくる。性格もレシピも無分別なてつ子は菩薩であった。 金魚鉢ビアー トースターで作る揚げないハムカツ 凍らせたスライスレモンをコップに入れて、そこに缶レモンサワーを注ぐ「背徳的うまさのレモンサワー」 缶チューハイを固めた大人のアイスバー 旅館の朝ご飯ミニ さけるチーズを裂かずにマドラーにして