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時には、忘れてしまうことも大切なのかも。

毎年我が家のカレンダーは、可愛いにゃんこが偉人の名言を紹介してくれるものを選んでいます。

毎朝トイレに飾ったカレンダーを眺め、猫の写真にいやされながら、偉人の名言を読んで「なるほどなぁ」とか「今日も頑張るかぁ〜」という気持ちになれるのです。

月が変わって、11月の名言がコチラ。

多くの忘却なくしては人生は暮らしていけない。
オノレ・ド・バルザック(小説家)/『断片』


学がない私は、ぶっちゃけこの人のことも、この格言が出てくる小説も知らないんですけどね。

でも、今月も「うーん、深イイ!」と感じる思想に出会えました。

みなさんは「忘れる」ということにどのようなイメージを持っていますか?

「なんで忘れるの?!」とか「〇〇って言ったじゃん!!!」とか、「忘れる」という行為に対して人からブチ切れられる経験をしたことがある人も、きっと多いんじゃないかな。例に漏れず、私もそうなのですが。

つまり、「忘れる」って、あんまりいいイメージがない。

でも、忘れることは、必ずしも悪いことばかりではないのです。

大事な約束を忘れてしまったり、楽しかった思い出が薄れていくのは寂しいけれど、同じように、人は悲しみや苦しみもすべてを覚えてはいられないもの。

だからこそ、人間は多くのことから立ち直ってまた前を向けるのかもしれません。

なるほど、脳みそってのはよくできているもんですね。またひとつ、賢くなった気がします。

……なんていい気分になったのも束の間、私は重大なことに気が付きました。

嫌な記憶って、なかなか忘れられなくない?

しっかりしてそうで全然しっかりしていない、しっかり者詐欺(無自覚)の私は、しょっちゅう色々なことを忘れます。

ゴミ出しとか振込とか持ち物とか、「ちょっと、脳みそ仕事してくれません?」と言いたくなるほどに。

なのに、人から言われた嫌なことって、何年経っても一言一句違わず復唱できそうなくらいに、よ〜く覚えています。怖ぇよ。

普段の記憶力の悪さを、こういうところにこそ生かしてほしいのに、どうしてか嫌な思い出ばかりいつまでも覚えているんですよね。
でもこれって、多分私だけじゃないはず。

人間は、忘れるからこそまた前を向ける。

自分にとって都合の悪いことこそ、どんどん忘れていってしまいたいのですが、今はまだその術は分からなさそう。

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