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SUMMER SONIC at its very best....②

SUMMER SONIC(サマソニ)の感想をまとめる記事を前回書いておりまして、今回はその後編として東京2日目のことを綴っていきます。サマソニ直後他にもやばいライブを観に行ったり、その他バタバタすることも多かったので、気づいたら9月になってしまいました。更新しなくてもいいかなと思っていましたが、空き時間にせっかく書き起こした感想なので最後までまとめ上げました。
前回記事はこちらから。

羊文学

2日目のスタートは、今年観るのは2回目になる羊文学。今年4月にリリースした『our hope』が個人的に年間ベスト確定級の傑作で、6月に観に行った念願のワンマンライブも最高過ぎてもっと観たいなーと思っていたところにちょうどよくサマソニ出演(しかも初出演)ということで朝から観ました。

羊文学のライブの魅力は、何といっても音源以上にノイジーかつ心地のいい轟音ギターサウンド。6月に観にいたZepp Divercityと比べて何倍も広い幕張メッセのステージでもそれの良さは健在、力強くも時折優しくて寄り添うような塩塚モエカのボーカルも素晴らしく、朝から沁み渡りました。

昼前の登場なのにかなりの人がいて、ここ最近の人気の上がり具合の凄さを改めて感じました。正直ソニックステージはもはやあの3人にとっては狭いでは?と思うくらい。次出るときは間違いなくもっと大きなステージになるでしょう。マリンステージで観てみたいなぁ…..

Easy Life

羊文学を終えて昼食を挟んだのち、マウンテンステージで念願のEasy Life。8/18の単独公演に行こうかも最後まで迷ったくらい、本当に見るのを心待ちにしていました。マウンテンステージはこの2つ後に出るTOMORROW X TOGETHER待機のお客さんがいたこともあってか、凄まじい混雑ぶりで前方エリアには入れずじまい…..

しかし、一度演奏が始まるとそんなことがどうでも良くなるほど、ひたすら彼らの音楽にのって踊っていました。ヒップホップやジャズ、ギターポップなど様々なジャンルの音楽をブレンドした彼らの音楽は、ライブになるとそのゆるくドリーミーな感じがさらに増してましたね〜セットリストも初期のシングル曲から10月リリースのニューアルバム『MAYBE IN ANOTHER LIFE…』からの先行曲まで、キャリア全体から幅広く演奏されていたのも良かったです。メンバーが着ているお揃いの黒い革ジャケットもかっこよかったな〜CoachellaのBROCKHAMPTONもお揃いのジャケット着ていてそれを連想しました。

とはいえ彼らの世界を存分に味わうには、40分では物足りなかったというのが正直なところですね…笑 ニューアルバムのツアーですぐにまた日本に来てくれるといいな〜

YUNGBLUD

2日目初めてのマリンはBring Me The Horizonの「Obey」での客演をきっかけに知ったYUNGBLUD。サッシャさんが曰く「心配になるくらい」大阪での盛り上がり具合が半端じゃなかったということで、どんなライブをかましてくれるのか期待しながら待っていました。

YUNGBLUDのライブを観てまず最初に印象的に感じたのは、何といってもDominicの「盛り上げ上手」な側面。のっけからテンションMAXぶち上がりで登場するやいなや、それに呼応するかのようにオーディエンスもヒートアップしていく様には凄まじいエナジーを感じました。ライブ中盤ではついにモッシュピットが発生するまでに…..

Dominic自身が非常に反骨心のある精神をもっている人で、それが曲やファッションに表れているのですが、ライブでも彼のパンクな精神が存分に発揮されていて、観ていて非常に爽快でしたね。前日の疲れも相まって今回はスタンドから大人見していましたが、次はぜひアリーナで彼の熱量MAXなパフォーマンスを存分に味わいたいです。

終了後にTwitterに投稿した「なんか色々言われたけど、やってやったぜ!」な悪ガキ感満載の報告も彼らしいというか。笑


chelmico

YUNGBLUDの熱狂様やらぬまま、今年初めてビーチステージに入りました。今年のサマソニは文化庁とのコラボで至る所にアートオブジェクトがあるのですが、個人的にはビーチステージにあった車が一番好きでした。海辺に近いサマソニらしさあふれるこのステージで見たのはこれまたお初な日本のヒップホップデュオchelmico

移動中に聞こえてきた2人のなんともゆる〜い煽りを聞いた時点で、最高なライブになるだろうなと確信していました。なんとも結成のきっかけがお互いRIP SLYMEが好きだからということらしく、なんとなく腑に落ちました。いざライブ見てみると自由な感じの振る舞いとは裏腹に、2人のラップがめちゃくちゃ上手くてびっくり!MC中のゆるさとは一線を画したキレの良さでまさにギャップ萌えしましたね。笑

今度はしっかりアルバムとか聴き込んで、フルでライブ観てみたくなりました!

Megan Thee Stallion

個人的に2日目最も楽しみにしていたのが、Megan Thee Stallionでした。海外では既にフェス出演はヘッドライナーレベル、世界を代表するフィメールラッパーの一人でもあるMegan。ヒップホップのビッグネームがそもそもあまりくることが多くない日本に、しかも最新アルバム『Traumazine』をリリースしたばかりのタイミングでの貴重な初来日公演ということでめちゃくちゃ期待していました。

1時間のステージはその期待を上回る程の素晴らしさで、間違いなくこの日のベストアクトでした。次のONE OK ROCK目当てと思われるオーディエンスがいることもあってかなりの超満員のマリンステージを、Meganは完全に支配していました。ヒット曲満載のセットリスト、アニメ好きの彼女らしいセーラームーンを意識した衣装、そして伝家の宝刀のトゥワークも惜しみなく披露し、スタジアムにいた一人一人の心をがっちり掴む最高のショーでした。

Meganのステージでさらに印象的だったのがMC。彼女はスーパーポジティブに自分を肯定することを大切にしており、MCでも集まったオーディエンスにも積極的に自己肯定の大切さを発信していました。「自分の身体が好きなら、自分のことが好きなら、声をあげて!」と呼びかけてから始まった「Body」にはとても鳥肌が立ったし、ヘイターに中指を立てる「What’s New」の前にも「もし誰かが言わなかったとしても、あなたは美しいしイケてる。」と発して会場の女性Hotties(Meganのファンの愛称)を沸かせていました。その言葉にエンパワメントされる人がどれだけいることか。RIna Sawayamaの時もそうでしたが、ステージ上でしっかりと自分の言葉でメッセージを残してくれるアーティストは本当にカッコよすぎる。

最後まで熱量MAXの圧巻のステージでした。

Primal Scream

Meganで想像以上に盛り上がってしまったため、今日一番の長めの休憩を挟んで、とうとう今年のサマソニで見る最後のアーティスト。マリンステージのPost Maloneも観たかった気持ちをグッと堪えて選んだのは、マウンテンステージのPrimal Scream。Primal Scream自体観ることが念願だったのですが、今回は名作『Screamadelica』の完全再現ライブということもあって、見逃すわけにはいきませんでした。

初っ端から大名曲「Movin On Up」で始まり、とにかく踊り狂いました。ライブで聴く『Screamadelica』の曲は音源以上にサイケデリックで、夢心地な音像。バックのVJと合わせて目も耳もトリップして幸せになる、まさにセカンド・サマー・オブ・ラブな気分でした。フロントマンのBobbyが着ている衣装も『Screamadelica』のジャケットをあしらったド派手なものだったのも最高!笑

終盤には『Screamadelica』以外のアルバムからもヒット曲を連発。特に個人的にPrimal Screamの曲で一番好きな「Rocks」で大団円を迎えられたのは感無量でした。3年ぶりのサマソニをPrimal Screamで締めることができて本当に良かった….

最後に

この2日間ほど音楽を好きで良かったと思う日はないというくらい、今年のサマソニは本当に充実したものとなりました。

まず一つは久しぶりに海の向こうからやってきた、大好きなアーティストの音楽をたくさん観れたこと。いわゆる洋楽から音楽の世界に入った人間としては、やはり海外のアーティストのライブを一度に何組もみれるサマソニのようなフェスは本当に天国なので、3年間行けなかった分を取り戻せたかなと思っています。コロナ禍がまだ続き制限もある中で、最大限の素晴らしいバンド・アーティストたちを観れて本当に良かったです。

そしてもう一つ、今年のサマソニがより充実したものになった理由は、海の向こうからやってきた彼らが発するさまざまなメッセージを受け取ることができたこと。今年のサマソニはThe 1975のMattyが女性アーティストの比率を増やすよう求めたことに始まり、当日もRina Sawayamaは日本におけるLGBTQ+コミュニティの現状について、Megan Thee Stallionはボディポジティブをはじめとする自己肯定の大切さを自らの言葉でステージから訴えました。コロナ禍の混沌の中で僕自身がより社会問題を気にするようになったということもありますが、彼らの行動、発言、披露した楽曲、衣装など目や耳に入るもの、体で感じること全てにとてつもないパワーを感じ、勇気をもらいました。命を削って彼らが日本に届けてくれたものを一生大切にしたいです。

最後に、様々な苦労を乗り越えてこの場を作ってくれた主催のクリエイティブマンをはじめ、関わった人全てに拍手を送りたいです。まだまだ先は長いですが、来年はどんなアーティストが来てくれるのか本当に楽しみ!


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