群像10月号の連載リレー書評「文一の本棚」の第四回を担当させて頂きました。
転載なので、訳のわからんタイミングですが‥‥‥。Twitterの文ともちょっとミックスして
群像2023年6月号からはじまった連載書評「文一の本棚」
これは講談社の「文一」こと講談社文芸第一(単行本はもちろん、読者家諸氏を唸らせる、あの「講談社文芸文庫」を出している)そんな文一から出た本の中から、その回を担当する書き手が思い入れのある一冊を選んで書評エッセイを書く、というおもしろい趣向のリレー連載。
前回は永井みみさんが村上龍さんの『コインロッカー・ベイビーズ』を選んでおられた。
そんな永井さんからバトンを受け取った私が選んだのは
講談社文芸文庫 道籏泰三さん編の「昭和期デカダン短篇集」
これはアンソロジーで、道籏先生が「デカダン文学」と睨んだ、短編13篇を収める。ちなみに道籏先生と言えば、先日、ついに岩波文庫から出た「中上健次短篇集」を編まれておられた。
収録作家は、、、
葉山嘉樹、宮嶋資夫、坂口安吾、太宰治、田中英光、織田作之助、島尾敏雄、三島由紀夫、野坂昭如、中上健次。
この顔触れがおもしろい。
所謂デカダン作家ばかりではないのだ。
しかしこの13編を収めるアンソロジー。こんなんどないして書評しながらエッセイするねん、と案の定書き始めて懊悩呻吟(ほんなら選べへんかったらよかったやん)それでもバタイユから坂田三吉まで引っ張り出して捻じ伏せて、字数ギチギチ、なんとか規定枚数に収まった。
私などが書評とは、全くもって僭越の極みだけれど、半分はエッセイなので、みなさん、読みものとして気楽に読んでくだい。
そして、この書評にタイトルは無いけど、つけるならば「生きているデカダン」。オモロイので読んでみてね。
もしかすると、あなたも、また「デカダン」なのかも知れない。
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