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トラウマとの決着。

私にはお菓子づくりのジャンルでトラウマが2つある。

そのうちの1つが「プリン」だ。

中学生のときにプリンを作ったのだが、マグマが溶けて固まったみたいな、穴がボコボコのガジガジなプリンができて、大層ショックを受けた。

卵、牛乳、砂糖、バニラエッセンス(中学生からしたら高い買い物だった)

全ての材料に対して申し訳なさでいっぱいだった。

その日以降、プリンは買うものだと決めていた。

15年が経過した今になって、ふと、「あ、プリン作ってみたい」と思った。

父が畑でこさえた宿儺かぼちゃが家にゴロゴロしているので、それを見ていたら、かぼちゃプリンを作りたくなった。

なぜ急にそう思ったのか分からないが、多分、家に材料が揃っていたから、そして脳が甘いものを欲していたからだと思う。

15年前の惨劇が頭をよぎるが、「たぶん大丈夫。」謎の自信の方が強かった。

宿儺かぼちゃを蒸し、卵、牛乳、砂糖をブレンダーにかけ、プリン液を茶こしで丁寧に濾したら準備は万端。

ココット皿にプリン液を8分目まで注ぎ、お湯を張った天板に乗せてオーブンに入れ、160℃で40分。


オーブンを開けるとそこには鮮やかに黄色いプリンが!!!

冷ましてスプーンで掬って口に運ぶとかぼちゃの甘みがふわっと広がる。

舌触りが滑らかでずっと食べ続けていたいと思った。

成功だ。

大成功だ。

今日は私の小さなトラウマが1つ消えた日だ。

トラウマは「向き合わなきゃ」と思い詰めなくても、来たるべき時が来たら特に気張らずとも自然と向き合えるような気がする。

とろんとしたかぼちゃプリンに救われた三連休の最終日。


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