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人生だけじゃなく顔もガチャ

掲題の通りである。

まず軽く自己紹介をするとしよう。

私は26歳骨格ストレート小太りという詰んだ体型の女性派遣社員である。アビリティは特に無く、精神疾患と借金を抱きしめて眠る退役メンヘラだ。

顔についてはこれから語らせていただく

まず前提として私は醜女だ

引っ込めるだけ引っ込んでしまっているシャイを極めた眼球、その上にお布団よろしく重なり合うハムのような奥二重、顔の真ん中には左右非対称のまん丸い鼻がでんっと乗っかっており。それらをフレーミングする輪郭は見事にまん丸だ。

こんな顔を憐れんだのだろう、幼い頃よりブスの防波堤として

「あなたはブスなのよ」

と優しく語り掛け私にブスとしての身の置き方を教えてくれた母のおかげで早々に美容整形の必要性を噛み締めた私は18の頃に初めて整形に踏切った。

そんな私がこれまで施した施術は以下のものである

耳介軟骨移植と鼻翼縮小(内側法)、保険適用の二重全切開、涙袋ヒアル(クレヴィエル)、頬と顎下の脂肪吸引

整形をしたことがない人がこの文字列を見たらこのラインナップをこなした私はさぞ美しく仕上がっているに違いないとお思いだろう。

残念ながら否である、痛い思いをし金をかけた私は今日も元気に醜女街道をひた走っている

そこそこの整形経験者はそりゃそうだろうと思うかもしれない。

この程度の施術で可愛くなれる女はとてもコスパがよろしい顔面を持って生まれた選ばれしライト醜女なのである。

整形をする前は私も整形さえすれば美女になれると思っていた。

しかし悲しいかな今日も今日とて鏡の中からこちらを見るのは少しばかり鼻先が尖り目の上に線の入った涙袋のふくれた醜女である。

幼き日より唯一の希望であった整形をして私は気づいてしまったのだ

整形は魔法ではない、課金であると


整形にもある程度生まれ持ったものが必要だ
例えばソーシャルゲームのカードだってNはいくら強化してもN+にしかならず絵柄の変化はない
しかしRなら着ている服程度は変わるであろう。

更にSR、SSRになれば言わずもがなだ、絵柄は変化し能力も大きくアップする。


もっと分かりやすくいえばかけ算、酷な表現になるがゼロには何をかけてもゼロだ
母数が大きければ大きいほど変化も大きい
これは人間の顔にも当てはまる。


持って生まれたベースが良くなければ焼け石に水なのだ。


そう、私はNのカードだったのだ0に必死に0をかけ焼けた石に水をえいさほいさとかけていたのだ

それを受け入れてから初めて私という生き物の人生が始まったような感覚がしている。

しかし、どう多く見積っても受け入れてから10年も経っていない私の情緒なんて赤ちゃん、良くて小学生程度なのでたまに荒ぶる

その荒ぶりをここに認めて行こうと思う。

醜女の醜女としての心の揺れ動きを見世物でも見るつもりで、時にはこのとりとめのないブスの叫びが誰かの支えになる事を祈っている









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