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昔から月を見ると、その裏側にいる太陽を感じた。


見えない太陽を映し けれど青白い光は太陽と別物。
この星の裏にいる人たちは
今起きて生活をしているんだと思った。


光は集まると強く白くなる。
太陽からの反射角で紅くも見える。

ただそれだけなのに
石の衛星の作る世界に心を打たれ
いつまでも見ていた。

田舎では月が強く光るほど
月の灯りが作る影と光の遠近感が消えてしまい
不思議な感覚を覚える。

月光に照らされて見える手は
いつもの手ではないようだった。

それが好きだった。


6年前に会った子から、
あの時からあなたのこと知っていると言われる。

わたしもずっと会いたかった。

また会えてうれしい。
ねえ、抱っこして!

と言われ抱き上げて
ああこれは抱っこされてるんだと
ギュっと抱きしめた。


わたしはそれを知っている。
ねえ、わたしの持ってるありったけの信じてると、愛してる。

うれしい、を交歓したくて、腕に力を込めた。


なんかそういう
ほんとかなと思うような
奇跡みたいな時があった日に
また月を見て
また太陽を思い返す自分は
30年前からずっと同じままだ。

あー好きなものはずっと好きなまま。
それが好きだから好き。
そんな人なんだ。



今日はなんでもない普通な特別な日で
すごく幸せだったなとおもう。


#月 #太陽 #境界線 #記憶力 #幸せ