見出し画像

【婚活日記】私の恋愛観

私の人生には結婚するというのが大前提にあった。しかしそこにお見合いという選択肢はなかった。現在にいたるまで考えたことがない。これからお話する私の婚活は、恋愛を経て結婚するまでの道のり。だから、はじめに私の恋愛観について少し紹介したいと思う。プロフィールと思って読んでいただきたい。


私の両親は仲良しだ。最近は娘たちも自立したので、2人で出かけるそうだが、毎回自撮りの2ショットを撮っては家族LINEに送ってくれる。
昔、酔っ払った両親に馴れ初めを聞いたところ、高校のときから付き合っているとのことだった。両親が恋人から夫婦になるまでのエピソードは、よくも悪くも自分の恋愛観や結婚観のベースとなると思っている。私はきっと、中学や高校のときに出会った彼氏と長く付き合ってそのまま家族になるんだわ、と夢焦がれていた。


中学2年生のとき、初めての彼氏ができた。女子に優しくて、なんだかんだモテる人だった。もうこの人と結婚するんだ、くらいには思っていたけれど、お互い若すぎた。初めて「あなたを女性として愛している」という感情を男性から向けられ、舞い上がってしまった。その好意や愛情は、油断するとすぐに他の誰かに向けられてしまいそうで、独り占めしたくて仕方なかった。
嫉妬、束縛、共依存。めでたく私はメンヘラに進化した。
結局気持ちはすれ違い、高校進学を機にさよならをした。


高校2年生の春、2人目の彼氏ができた。穏やかでウブで読書家な人だった。あの頃の教訓を活かして、束縛しないように気をつけていたものの、そうするあまり感情をぶつけ合うこともなかった。自分も少しは大人になったので、”男のプライド”とやらを傷つけないよう、面倒くさいと思われないよう、マンチカンくらい小さめの猫をかぶりながら交際していた。正直穏やかな毎日は非常に楽しかったのだが、ある日不意に見えてしまった彼の段取りの悪さに、女子高生ながら「この人とは結婚できない」と感じてしまい、大学進学とともにさよならをした。


この辺で悟り始める。理想と現実は違うこと。学生の頃から一緒にいるなんてことは、前世からのめぐり合わせみたいな神秘的なことでもない限り不可能に近いということ。
その一方では、まあ結婚するのってタイミングだし、その後の人生両親よりも一緒に過ごすわけだから、この辺で別れていちゃあ結婚なんて〜〜と楽観的な私が笑っていた。


そんな私の恋愛観を大きく揺るがしたのは、大学のときに付き合った彼氏だ。私は看護学科卒なのだが、その彼氏はいわゆる医者の卵だった。年上の彼は、面白くてちょっと個性的で、でも人に優しいあまり傷つきやすい人だったと思う。思い出せる限りを振り絞って彼のことを良くを書いたつもり。
正直彼にはいっぱい傷つけられたから、私の防衛本能が彼の記憶を消してしまっていて、歴史の教科書の年表みたいに大きな戦乱くらいのことしか書けない。どういう経緯でそうなったのかとか、全然思い出せないのである(戦乱が起きる度に友人に愚痴っていたので、口伝や巻物として彼の形跡が残っている感じ)。でも彼と交際して学んだことはたくさんある。

相手に期待したって仕方ないこと。
相手に理想を押し付けてもどうにもならないこと。
相手の中身を変えるのは無理だということ。

自分も浮気されるということ。
好きじゃなくても付き合えること。


この彼と別れたのは、22歳の夏のはじめだった。幼い頃に結婚を夢見ていた22歳の年、私は独りになったのである。



続く


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?