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映画『花束みたいな恋をした』を見てきた

久々の更新となってしまった。
この2ヶ月ほどいろいろ忙しかった。副業をするために選んだ暇な本業が、業務量が増えて思いの外忙しくなってしまって困惑の新年度だった。
忙しいし、世は感染症拡大しているし、なんだか気の休まらない日々が続いた。
やりたいことはあっても、自分の心を休ませる時間もとろうとすると後回しになる。
割り切って4月は本業の保育園の看護師に専念した。
5月は動くぞ、と思ったが、もう月末だった。


そんな私。最近久々にドラマにハマった。
今見ているのは 
・大豆田とわ子と三人の元夫
・着飾る恋には理由があって
の2本。社会人になってから連ドラが見られなくなっていたので、この2作に出会えて見続けられてるのは嬉しい。
時間的に連ドラが見られなくなったというよりは、物語を受け取る心のキャパシティがなかった。

で、話を戻すと、この『大豆田とわ子と三人の元夫』、脚本は坂元裕二さん。
坂元裕二ワールドがめちゃめちゃ好き。
自分の中でピンとくるのは『最高の離婚』と『カルテット』。
調べてみたらもっと見ていた。小学生ながら『ラストクリスマス』を見てオーロラを見に行くのに憧れたものだし、初雪は捕まえちゃいけないと肝に銘じた。

ちょうど昨夜は火曜日。『大豆田とわ子と三人の元夫』第7話放送日。
見終わってすぐ『着飾る恋には理由があって』を見て、不意に思い出す。

『花束みたいな恋をした』って脚本たしか…

坂元裕二さんであってた。
ちょうど今これを書いている本日仕事が休みだったので、調べてみたらなんと本日公開最終日。
8:40からの上映に泣き言言っている場合じゃないと、朝支度して自転車に乗ったら意外と映画館が近くて嬉しかった。


レンタルDVDを待とうかと思ったけど、ドラマを見た翌日の新鮮な感動のまま映画館に足を運んで正解だった。
言葉も表情も感情も、なんだか昔味わったことのあるものばかりだった。
多分作品の年齢層的にドンピシャだったのだろう。
仕事に追われていく麦くんの気持ちもわかるし、
だんだん冷静に現実的に麦くんを見てしまう絹ちゃんの気持ちもよーーーーーーーーーーーくわかる。

坂元裕二さんの脚本に描かれる「うん」とか「そうだね」とか「がんばってね」とか
そんなただの相槌に含まれている表情や呼吸がもう、私には痛みを伴うくらい刺さる。
映画・ドラマといった映像作品を見ているだけなのに。本当に彼氏と喧嘩したときの気持ちになる。重苦しい空気になって呼吸がしにくくなる。
そのくらいの臨場感。4DXとはまた違う臨場感。

26年の浅い人生経験の中でも、一番きついと感じるのは失恋の瞬間だと思っている。
彼氏に別れを告げる、もしくは告げられるあの瞬間、そしてそのあとじんわりと広がる苦い寂しさ。
これまで長い時間を過ごした好きだった人との関係と、その人との長い思い出を、一気に手放すあのとき。
結構きつい。正直二度と味わいたくないし経験したくない。
映画を見てしっかりと疑似体験した。今きつい。何も手放してないのに。笑

で、あの作品、見るカップルによっては別れる、みたいな触れ込みもあったが、その理由がわかった気がする。
見終わったあと、感想を言い合っているとき、絹ちゃんのような思いをしていないか探りを入れる男の人は浅はかだと思う。
で、その男の人の浅はかさに気づいて、女の人は失望してしまうのだと思う。私ならそう。
あと絹ちゃんの感情の機微を読み取れない人はなんか嫌だな、って、私なら思ってしまう。私ならね。

しかし坂元裕二作品には、あんなふうに臨場感のある物語とか、緻密な言葉を紡いでみたいな〜といつも思わされる。
だからちょっとがんばってエッセイ書こうと思った。
noteを更新するきっかけにもなったから、本当に見に行ってよかった。
まだ上映されている地域の方はぜひ。間に合わなくてもDVDやBlue-rayでぜひ。



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