見出し画像

高橋弘希 日曜日の人々(講談社文庫)を読んで

今回の作品は高橋弘希さんの日曜日の人々(サンデーピープル)です!早速、抽象的感覚派読書感想文、推薦文を書いていきます。

日曜日の人々の購入は↓↓

https://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4065172713/ref=tmm_pap_swatch_0ie=UTF8&qid=1624458349&sr=8-1#

主人公の航には奈々という従姉がいました。だが彼女は自殺してしまいます。彼女が死ぬ直前に送った荷物が、航の元に届きます。その中には日記のような紙束がありました。その中身を読んでいると、どうやら学外サークルのような会について多く書かれています。その会について調べていると、REMという会のサイトを見つけます。航もサイトで紹介されている朝の会に参加してみることになり、そこで死と隣り合わせになりながらも生きている人々と知り合うことで、、、

多くの人間が抱えている死への恐怖というものを、様々なベクトルからアプローチしているような作品だと思いました。生と死について書くことが得意な高橋弘希さんの作品は、他に指の骨と送り火を読んだことがあるのですが、本作が一番ポップな感じがありつつ死が近付いて来る薄気味悪さがあったと思いました。

真っ赤なケチャップで可愛くデコレーションされたオムライスのような作品だと思いました。玉子の黄色とケチャップの赤がポップな見た目で可愛く、中にはチキンライスが包まれています。たがこの作品の場合、ただのチキンライスではないのです。ひたひたと忍び寄って来る死の気配があるので、血液を連想させるような真っ赤になるまでケチャップやトマトピューレなどで炒めたチキンライスなのです。

死と隣り合わせになっている人々のエピソードも多く含まれるため、鶏肉も玉ねぎも人参もグリーンピースも入っている具だくさんなチキンライスとなります。血液のようで死を感じさせるもとても美味なのです。

今回の読書感想文をここで終えます!拙作については↓

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



この記事が参加している募集

読書感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?