見出し画像

リーマンショックってなんだったっけ?-犬でも分かるまとめ-(前編)

コロナウィルスにより、これまで世界が経験したことない段階に突入していますね。

健康、経済、仕事、時間、子育て、あらゆる方面が一気に変化を強いられている状態、まさに未曽有です。

noteでもコロナのやばさや今後世の中で変わること、リーマンショックとの違いなど、たくさん記事が出ていて非常に参考になります。

行くところ行くところで、コロナコロナ、リーマンリーマンなってて、コロナとリーマンはニコイチみたいになってて、


コロナはリーマンとは違う!リーマンはただの金融市場での危機、コロナは一般市民の生活にも影響するんだからリーマン以上だ!


というのもよく見るようになりました。


うんうん、確かに!!!!

と一瞬強く頷きそうになったのですが、あれ、リーマンって・・・・・・

なんだっけ・・・・・・・・・・・・・

違うっちゃ違う気もするし、似てるっちゃ似てる気もするし

あれ、何がどう違うんだっけ・・・


やばい、これは誰かに聞かれる前にちゃんと勉強しとかないと

うっかり

あぁコロナはやっぱリーマンとはちがうよねぇ~、なんて

うっかり口が滑ろうもんなら恥かき路線まっしぐら


ということでちゃんと調べなおしてみました!


先にお伝えしておくと、私は金融業界にいたことは1分もないし、ごくごくふつーの30代会社員(♀)で、金融関連や政治経済あたりに特別詳しいわけじゃないです。

だからこそ、私でも分かる=犬でも分かるわけなので、もし、私のようにしったかぶりそうになっちゃってる方がいらしたら、ぜひ、見てってみてください。(逆に詳しい人は違ってるところあったら教えてください)


まず、『リーマンショック』と呼ばれているぐらいなので、

2018年9月に金融の最大手だったリーマンブラザーズが破綻した、ということがこの通称の由来です。

ただ、

リーマンショック界隈で起きたことは、単純に大手金融企業が破産申告をして衝撃、ということではありません。

それそのものももちろん、単独で見ても世界的に、えー!びっくり!株価さがっちゃう!ことではあるのですが、

それは最終的に起こった結果のうちの一つであり、一連の事象そのものではありません。

では何が起きていたか。



まず知っておく必要があるのは、銀行がどうやってお金を稼いでいるか、です。


銀行の事業その①

銀行はお金を貸します。利子付けて。その利子が銀行の利益になります。

でも誰でも彼でも貸しませんよね。

なぜなら返せる見込みのない人に貸しても元本が戻ってこない、貸したお金が焦げ付いちゃうことがあるから。

そんな損はしたくない、だから銀行は信用力の高い人を選んで融資をする、そして確実に利子で儲ける。

つまり銀行がお金を貸す、ということは銀行も一定のリスクを引き受けることになります。


銀行の事業その②

銀行は金融商品を作って売ります。

株式、債券、外貨などを金融商品として売ります。

その売買する際に発生する手数料が銀行の利益になります。


◇◇◇

(分かりやすいように銀行と証券会社(投資銀行は証券会社に内包されるとして)は同じものとしてここでは「銀行」としてまとめてしまいます)


あるとき、ある銀行マンがこんなことを思いつきました。

「人が家買う時に融資してる融資そのものを金融商品にしちゃって売るのどうだろ?」

個人が融資を受ける理由の中で、家を買うから銀行から借りるというのはとても身近な話かと思います。

ローンを組んで払っていく途中で、家のローンを踏み倒す、銀行からすると貸したお金が焦げ付くっていうのは、絶対にないとは言えませんが、

一般の人にとって家は生活に最低限必要なものですので、普通に考えると発生する頻度は稀です。


なのでこの抵当権付きの貸付そのものを

MBS (Mortgage Backed Securities)という名前の商品にして(以後、MBS)

「これはすっごく安全だよー焦げ付くリスクはほぼないよー。だって誰が家を手放すんだよ?こんな安全な商品なくない?」

と証券化して売り始めました。

このMBSなどを証券化したものを

CDO( Collateralized Debt Obligation)といいます。(以後、CDO)


この時点でMBS?CDO??ちょっと意味が分からない・・・となる(私はなった)のですが、こういう煙に巻くあえて複雑にして実態を見えにくくするのもある種特徴かもしれません。今のところ出てくるのは債権のMBSMBSを証券化したCDOです。


この商品が売れるとどうなるでしょう。

最初に立ち戻りましょう。

銀行は融資をしたら、同時に焦げ付くリスクを背負わなくてはいけませんでした。

でも『金融商品』としてそれすらも外の誰かに売っちゃえばどうでしょうか?

銀行はその貸付の焦げ付きリスクを負う必要はなくなります。

そのリスクはCDOを買った人に移譲されることになります。

しかも銀行はCDOを売ったお金も手に入ります。


まるで魔法!


こういったことはリーマンショックが起こった2008年から3,4年前に起こり始めました。


リーマンショックは2008年に突然にセンセーショナルに起こったわけではありません。

もっと前、その数年以上前からじわじわその原因をとなる火種が起こっていっていたわけです。



この魔法のような金融商品は、証券会社にも投資家にも大変に人気がありました。

CDOはとってもいい金融商品だからです。

銀行の融資は誰にでも行うわけではない、銀行の厳正なる審査を経ています。

ということはMBSが焦げ付くリスクは限りなく低い(はず)。

さらに、格付け会社(企業の価値、金融商品の価値など信用力を調査して算定する会社)はこのCDOという商品にAAA(トリプルエー)という一番信用度の高い等級をつけていました。

つまり、投資をするにあたっては、リスクなく運用できる堅実な金融商品に見えたわけです。


ここまで知って、

それでなんでそれがリーマンショックに繋がるわけ?

べつに悪いことしてなくない?

と思った方、


私もそう思いました。


でもこれはそんなにうまい話じゃなかったのです。




それは、後半に続く。。














この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?