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クラフトビール・レポート2019①(インド編)

久々の更新になりました。最近、このnoteをはじめた頃に比べて、更新はあまりしていないのに、スキを押してくれたり読者登録してくださる方が多く、これはおそらく日本でもじわじわとクラフトビールが盛り上がってきており、クラフトビールの情報を求めている人が増えているということだと感じています。うれしい反面、やはり日本のクラフトビール文化、まだまだです。日々、折を見つけて買ったり飲んだりはしていますが、noteに書こうかなと思うような心踊るユーザー体験があまりないのです。イギリスでは、毎日のようにクラフトビール文化に感動していたのに。

そこで、今回は1ヶ月近く前に出張で行ったインドで体験してきたクラフトビール事情をレポートします。インドと言ってもめちゃくちゃ広いし、地方ごとに色がまったく違うと聞いているので、Bangalore(バンガロール)に限定した話にはなりますが。結論から言うと、インドのクラフトビール文化は盛り上がっている印象でした。ものすごく大きく言うと、イギリスのように尖ってはいないけれど、アメリカのように定番として定着する方向に進んでいる感じがしました。

空港前のちょっとオシャレなエリアにあった巨大なビアガーデン。Windmills Craftworksの直営店。WindmillsさんはBangalore地方ではいちばん大きなクラフトブルワリーらしく、大変有名とのことでした。風車を意識したグルグル模様はけっこうキャッチーでイケてる。

ここはビアガーデン型の直営店だからか、出していたのは3種類。どれも安定感のあるしっかりした味で、美味しかったです。ちゃんとビールの種類ごとにグラスの形状も違ったものに注いでくれるのもうれしいです。個人的にヒットだったのはいちばん下にあるMango Ale。割としっかり苦味のあるAleながらあと味で爽やかなマンゴーの香りが残る感じで、ごくごくいけました。

こんな感じの店員さんたちなのですが、頼んだものと違うのが届くのはインド・クウォリティとしてご愛嬌だそうです。全種類飲んでみたいのに同じのばっかり来るのはクラフトビール・リサーチャーとしては困りものでした。

こちらは翌日のランチで連れて行ってもらったWindmillsの醸造所兼メインのレストラン。ハンバーガー(カレー味)やステーキ(カレー味)など、ややアメリカンな料理(でもカレー味)のしっかりした料理も美味しかったです。

夜に行ったBrewpub。インド人の若い男女で超満員でした。店の外のぼっこぼこの整備のあまい道には物乞いがたくさん。そんな中で冷たいビールを飲むのは、はじめてのカオス体験でした。こちら名物はピザ(カレー味)。

店内の設備などもしっかりとしていました。この店では他のクラフト醸造所のビールなども扱っていましたが、どれもインド国内のもののようで、例えばBrewdogのように海外のメジャーなものは入ってきていないようでした。CoorsとかBudweiserとかはありましたが。

酔っ払った勢いでカウンターで「カレー味のビールはないのか?」なんて聞いてみたら、きょとんとした顔で無視されました。

「そもそもインド人ってお酒飲んで良いんだっけ?」とか、「貧富の差が激しくあって嗜好品であるクラフトビールに手が届く人間の割合が少ない」とか、インドのクラフトビール文化をちゃんと語ろうと思ったら、ちゃんとリサーチしないと分からない部分はまだまだ多くありますが、概ね品質は安定しており製造や輸送なども完備されている印象を受けました。小さい醸造所が無数にあると言うよりはそこそこの規模のブルワリーが数カ所あるような感じ。また、カルチャーを発信している感じはありませんでしたが、多くの人がクラフトビールを自然に楽しんでいました。

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