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488.20230411☆:ランの回:恋するお客さん


ラン

オルエハスネム巫術のお客さんが来た。
C'mon諭かもんさと瞭尾あきおさんの紹介で
近所のバラ園で待ち合わせた。
お客さんに竜人の血が混じってるみたいで
瞭尾さんに困ってる事は分かるんだけど
竜の言葉が通じないし
ヒューマンの言葉も通じないからって。
ラントゥ泰市にお任せよ!

竜人の血が混じってる魔物のひと
(背景は手持ち写真の加工)

二カ月くらい前から瞭尾さんの故郷の
ヴァールテ大陸のバリスに
姿を現すようになったらしい
小さな魔物のひとに精神感応で話を訊いた。
ものすごーく長かったから要約すると、
お客さん自体は
生まれた時からバリスに居たけど
結構珍しい混血の仕方で
かなり珍しい容姿をしてるから
両親の言い付けで隠れて暮らしてきた、と。
でも2月に好きな人ができて
姿を見せるようにし始めた、と。
恋した相手が病弱っぽいから
身体に良い物を一生懸命贈り続けてきたけど
怖がって食べてくれなくて悲しい、と。
その好きな人は、
何とまぁ、
2月にラン達が瞭尾さんと十輝ときに手伝ってもらって
やっと助ける事ができた元生贄の龍人だった。
龍人がまだ生きてた事に喜んだし
大事に想ってくれるひとが増えた事に感激したよ!
でも恋のお話しに干渉するのはとても難しい危ういって
グランマお師さんに言われてたから
「落ち着いて落ち着いて慎重にだよ」
自分に言い聞かせてから訊いた。
「依頼は、
贈り物を受け取ってくれるように
龍人に伝えるだけですか?」
「それだけで充分だよ。
恋はひとに頼るものじゃないって
知ってるもん」ってお客さん。
良かった!
序でだから
今までの贈り物が本当に龍人の
身体に合う物だったのか調べたら、
十個は大丈夫だったけど
二個は二足歩行種族の図鑑に載ってなくて
衛生庁の役人に問い合わせた。
結果は、
魔物のひとの間では
滋養強壮剤として流通してるけど
龍と龍人には危険な物が一個と、
毒にも薬にもならないのに
激マズな普通は食べない物が一個だった。
伝えたらお客さんは
青褪めて泣いたり笑ったり大忙しだった。
本当に龍人の事を大好きなんだなぁって思ったよ。
これからはラン達に調べさせても良いし、
バリスに居る保険庁の役人に
見せたら確認してくれるから、
贈るのは調べてからにしたらどうかって提案した。
遅くなっちゃったからバリスに行くのは明日。
お客さんに今夜はどうするか訊いたら
待ち合わせたバラ園に泊まって
朝ごはん食べたらまた来るって。
小さな体で遠そうだったから
肩に乗せて送ってあげた。
瞭尾さんに途中報告のメッセージをしたら
喜んでくれた。
明日向こうで会いましょうって。
ほんっと面倒見が良くて有り難いよ。

マリエラセス暦3904年5月3日青曜日23時39分。

https://note.com/mk0war888/n/n308a8dda63b6




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