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ベトナム起業日記 #3. ベトナムで会社をやろうと決断するに至ったこれまでの道のり

今回は相談を受けてすぐにベトナムで会社をやろうと決めたのだが、すぐにそう決めることができたのには理由があった。

決断に至った道を振り返ると、話は10年も前に遡る。
私が独立して間もない頃、ある知人の起業家に食事会に呼んでもらった。そこに集まっていたのは起業家といってもみんなまだ駆け出しといった面々で、事業をやっている人意外にはスタートアップに強い弁護士さんなどがいる中に1人、ベトナム人の若い男性、Tさんがいた。
Tさんはベトナムでオフショア開発の会社を10人くらいでやっているということだった。
その時話をした後、すぐにメールでランチしましょうとTさんから連絡があったので、2〜3日後にランチをしてTさんといろいろと話をした。
僕は当時一人だったし、やっている開発案件も多くなかったので、オフショアに開発を委託するなんていう大それたことは考えていなかった。僕がTさんにできることはなさそうだなと思っていた。
しかしその2ヶ月後、シリコンバレーの500 Startupsのアクセラレーションプログラム(第1話に出てきた)に参加することになり、1ヶ月日本を空けないといけなくなった。
その時は案件を3つほど抱えていて、これをアメリカから一人で遠隔でやりながら、なおかつアクセラレーションプログラムのなかで製品を1つ作るのは厳しいなと思ってTさんに連絡してみた。
僕がシリコンバレーに行っている1ヶ月の間、Tさんのチームに案件の1つを途中まで開発してもらった。
シリコンバレーから戻ってきても、シリコンバレーで作り始めたプロダクトを最後まで作らなければならなかったし、その間にも開発期間の短い案件の依頼があったりして、合計で3つのプロジェクトをTさんの会社のエンジニアに手伝ってもらって開発した。
その時にTさんの会社のベトナムのエンジニアとフィーリングがすごく合ったのであった。スピード感が僕と合っていてコミュニケーションもしやすかった。
その後はTさんの会社に開発をお願いする機会はなかったが、プロジェクトを経てTさんと友達になったので、何ヶ月かに一回Tさんが日本に来るたびにスターバックなどでコーヒーを飲みながら近況を話す仲になった。

それからまた数年が立った頃、僕は温めていたソフトウェアツールのアイデアを形にしたいと思いデザイナーを探していた。
Elanceという海外のクラウドソーシングのプラットフォームでデザイナーを応募し、応募してきてくれた各国のデザイナーのプロフィールや過去作品を見ていて目に留まるデザイナーがいた。彼の過去の作品と説明の文章が良くて、彼にコンタクトをとって一緒に仕事を始めた。
そのデザイナー、Cさんもベトナムのホーチミン市に住んでいた。
早速ホーチミン市に行って、コワーキングスペースの会議室を2日間借りてデザインのワイヤーフレームを一緒につくった。
そのときもCさんやCさんが連れてきたデザイナーの友達と仕事やコミュニケーションがすごくしやすかった。Cさんともその後仕事を依頼する機会はないものの今でも友達のように連絡を取っている。

ホーチミン市のおしゃれコワーキングスペースDreamplexでCさんとワイヤーフレームを作った時の写真

この2つの経験があって、いつかベトナムにオフィスを開設して、ベトナムの人たちと一緒に働きたいなと思うようになったのである。

2018年〜2019年、その可能性を調査しに、ホーチミンとハノイに何度か足を運んで、Tさんにも、Cさんにも、そして今回一緒に会社をやることになったヘクターにも会っていた。そしてエージェントのS社長にもこの時お会いした。

その後にコロナが来て自分の頭から消えていた目標、活動だったものが、ここに来てそれらの昔の縁が繋がり始めた。
過去の妄想だったものが急に現実となって眼の前に展開し始めたのであった。

続く。


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