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ベトナム起業日記 #20. 謎のウイッキーおじさん現る

海外出張のいち日はとにかくあっという間に過ぎていく。
前職のソニー・エリクソンで毎月のようにスウェーデンと北京に出張していたときもそうだったが、海外出張中は現場での仕事と日本とのやり取りを同時に行わないといけない。またホテルに滞在しているのでフィジカルも日本でいるときのような100%ではなく、90%ぐらいのコンディションであるので、体にも頭にも軽い重りをつけて行動しているような感じで一日があっという間に終わってしまう感覚がするのだった。

今日も長いようであっという間の一日を終えてホテルに戻ると、
「あー!、ウイッキー!」と言いながらホテルのオーナーが満面の笑みで奥から出てきた。

受付のテーブルに腰を下ろしたと同時にウイスキーのショットグラスが目の前に置かれる。

このホテルにチェックインをした時に出されたウイスキーはチェックイン処理を待つ間のウェルカムドリンクかと思っていたのだが、次の日からこのオーナが僕を見るたびに「ウイッキー!?」と言ってウイスキーを勧めてくるようになり、これで3晩つづけて”ウィッキー”の洗礼を受けているのであった。

ウィッキーおじさんは英語が話せないので、僕とのコミュニケーションには「あー!」と「ウィッキー」と「ガハハハ」という豪快な笑い声、そして拳を握りしめてのいいね!、の4パターンを駆使して話しかけてくる。

ふとウィッキーおじさんが注ぐジャックダニエルのボトルをみると、
ん?、、
昨日より液体の量が増えてないか?

どうやらこの瓶に入っているのはジャックダニエルではなく、ウィッキーおじさんが何か別のウイスキーを注ぎ足しているようだ。

しばらくして夜勤受付担当のハンが苦笑いを浮かべながら上の階から戻ってきた。初日に受付にいた見るからに正確が良さそうな純朴な青年である。
ハンは英語がある程度話せるので、ウイスキーを飲んでいる間はハンに話し相手になってもらうのが初日からの習慣になっていた。

結局今夜はショットを3杯あけ、「ウィッキー!?、ガハハハは」と更にウイスキーを勧めてくるオーナーを振り切って、部屋に上がって寝たのであった。

ホテルのあるHEM(路地)。この路地の奥の右手にホテルがあり、中に入るとウィッキーおじさんがでてくる。


続く。

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