設計事務所の新しい「お金の頂き方」
当たり前ですが、建築設計事務所は、空間や場をデザインすることに対してお金を頂きます。
しかし我々は最近それとは別の名目でも頂くケースが増えています。
それは、
デザインに入る前の場のビジネス構築をクライアント様と一緒に行う業務に対して
「準委任型企画業務」という名目で、月額報酬を一定期間(半年から1年)頂いています。
建築設計事務所としては珍しいお金の頂き方です。
なぜ準委任かというと、並走していると成果物を設定してもそれが途中で変わる可能性があり、それをコミュニケーションをとりながらフレキシブルに変える必要があるからです。
でもこれをうまく成立していくには、信頼関係が本当に必要で、受発注の関係というよりはパートナーという感覚でありたいと思っています。(もちろんお金をいただくのは我々ですが。)
だから我々のチームの裏目標は、連絡をする時に
「お世話になります。」ではなく「お疲れ様です。」と言われることだったりします。
また、建築デザインフィーとは別に「企画業務」でお金を頂く理由があります。 それはプロジェクトに対して、ニュートラルな姿勢で取り組みたいから。
設計事務所のデザイン業務の一部としてお受けしてしまうと建築工事をしてもらわないとお金をいただけない。(工事費の何%)
でもその場が成功するためにはもしかしたら建物を建てない方がいいかもしれない。そんなことをフラットに提案するためです。
例えば、有休資産地の活用の相談を受けていると
・初めに過剰な投資はせず、段階的に建物を建てましょう
・入るテナントを先にアプローチしながら建物を決めていきましょう
・弊社が土地を借り上げる前提で考えた方がいいですね
といったコミュニケーションが生まれます。
一方で建築デザインの部分しか関わっていなければ
「建てるものやスキームが決まってからまた声かけてください」
となってしまう。
我々はそのビジネス領域とデザイン領域の間を繋げるために全力で動く。
もちろん我々だけではまだまだできないことが多いので、そのためのパートナーも連れてくることも必要な場合が多いです。
(だからパートナーを募集してます)
正直、題名で「新しいお金の頂き方」と書きつつも 、これを理解してご一緒させていただける企業はまだまだ少ないし、 業務内容が多岐にわたるので、ベンチャーの戦い方のセオリーではないこともわかっています。
一方で、現在の関わり方を一定ご評価いただき続けているところもあり、可能性を感じています。
建築設計事務所がビジネスサイドから関わるという新しいカタチが
もっと価値提供できることを証明し、業界に対していい影響を与えていきたいと思っています。
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