中高年からの熱い眼差しを受ける川辺の鳥たち

近所の川沿いがいいお散歩コースになっていて、私もよくそこを歩いたり走ったりしている。

天気が良い日には必ず川沿いのあるスポットに本格的なカメラを持った中高年が陣取っている姿を見かける。
何を狙っているのかその先を見てみたけど何も見つからなくて、川の流れとか魚を撮っているのかと思っていた。

でもそのカメラマンたち、毎回いるからさ。
彼らに引き寄せられるように散歩中の中高年も集まってくるわけですよ。
やっぱり気になってもう少しちゃんと探してみたの。

そしたら小さくてカラフルな小鳥が川辺にいたのを発見！
これだったのかー、と納得した。
私が見たのは、深いエメラルド色というか光沢のある深緑みたいなかわいらしい鳥だった。
名前はさっぱり分からないけど、多分それを狙っていたみたいなのよね。

カメラマンたちは一本足の三脚を持参して、フェンスに立てかけるようにして大きなカメラをセットしてめちゃくちゃ真剣な顔でその小鳥を狙っていたよ。
まるでスナイパー！

たとえその場に赤ちゃんや犬猫やアイドルやハリウッドセレブがいたとしても、その重量級のカメラで狙うのは小鳥なんだろうね。
無茶な話だけど、そこに投げ銭機能があったらすごく儲かりそうだな。
視線を送ってもらうのに高額アイテムがバンバン送られそうだ。
だってね、そこにいる人たちが構えているカメラのレンズが長くてさ、素人の私が見てもお高いんでしょうねーと分かるような本格的なカメラだったから。

小鳥が飛んでいかないように、みんなで静かに熱い視線だけ送っていた。
カメラのシャッター音も聞こえなかったんだけど、無音のがあるのかな。
大人の趣味だ、熱いね。