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プランナーの企画書の作り方①「考え方編」

企画書ってどう書くんだろう?
こういう質問がよく来ますし、
企画書を見てほしい!とアドバイスを受けることがございます。

そういった企画書を見ていくうちに、
学生とプロの企画書に関しての考え方の差があると感じましたので、
この記事ではその考え方の違いを3つ上げさせていただきます。

■①誰に届けるかのビジョンが抜けている
この視点が抜けている企画が多い印象です。
例えばファンタジー系のRPGだとしても、
50代はドラクエ世代ですし、
20代はペルソナの世代だと思います。
どちらに届けようと考えたとき、
同じジャンルでも世界観やシステムもガラッと違うと思います。

企画書ではターゲットを書いている人もいますが、
内容やシステムがターゲットとあっていなく、
自分が考えたゲームを誰かが遊んでいるイメージができていないのだと感じております。

これが例え自分が作りたいものを作る!でも同じです。
それはつまり、自分が面白いと思ったゲームだと思いますので、本当に自分がそのゲーム遊びたいの?
と自分に問いかけて、
自分が大好きなゲームと発売日が同じでも、
自分で考えたゲームを選ぶ!と思うくらいでゲームを考えてほしいと思っております。

■②体験ではなくシステムでゲームを考えるケースが多い
相手が決まったら、次は体験です。
システムをめっちゃ詳しく企画書に書いたものがあるのですが、
システムはそのゲーム体験を支える要素の1つだと思います。

例えば、空を自由に飛び回る体験。
と考えたとき、どんなシステムを考えますか?

・高速機でハイスピードに移動し、敵機を撃破するシステム
・カービィのようにふわふわ飛びながら遊ぶシステム
・グラインダーでリングをくぐりながら滑空するシステム

パッと思いつくだけで
1つの体験案からこれだけシステムを考えられますし、
そのシステムの詳細を決めることも簡単です。

つまり、システムって体験からの逆算が大事!
体験が決まっているからシステムが決まり、
体験が決まっているコンセプトアートも決まり、
体験が決まっているキャラクターも決まる。

アンチャーテッドであれば
「PLAYする映画」という体験を与えたいから、
グラフィックを最高峰まで上げました。
だからこそスマホではこのゲームは作らないと思います。

逆にシステムが体験につながるのであれば、
綿密にそのシステムを企画書に記述する必要があります。

この体験のことを企画書ではコンセプトと言います。

遊んでもらうユーザーを考え、
その人にどんな体験を与えるのかを考える。
ターゲット→コンセプトの順番で決めるのが良いと思います。

■③面白さの伝える方法が足りない
ターゲットとコンセプトが決まれば、
あとはその内容を人に伝えることが重要です。

・どんなゲーム画面が見られるのか?
・どんな遊びなのか?
・どんな設定なのか?

最低限ゲームの企画書を書く際は
この3つは必要だと思います。

・どんなゲーム画面が見られるのか?
これはコンセプトアートと呼ばれるものです。
これはネットで適当な画像を持ってきても大丈夫が、
兎にも角にも人間は視覚から大半の情報を得るので、
どんな絵が見られるのかを伝えることが大切だと思います。

またシステムが重要であれば
ゲーム画面の情報もあるとイメージできると思います。
以前スマホで巨大な敵と戦うTPSゲームのプレゼンをして
上司にめっちゃ怒られたのですが、
「スマホで遊ぶ場合指でゲーム画面が隠れる。巨大な敵と戦う迫力を体験させたいのにこのUIではそんな迫力はでないだろう?」
と、すごく納得できる理由でハッとした経験がございました。

絵があると聞いた人の頭の中でゲームのイメージが付きやすいので
自分で書かずともイラストなどは多用することをおすすめします。

・どんな遊びなのか?
ここにきてようやくシステムの説明になります。
ユーザーに届けたい体験をコントローラーで行うために必要な方法はどうなのか?
を誰でも分かるように説明するのが遊びの説明です。
だから実は細かな挙動は必要なかったりします。
単純に体験から逆算するとこんな遊びになりますよ?
という説明ができればOKです。

・どんな設定なのか?
ゲーム画面がイメージできて、
そのイメージ内での遊びがイメージができれば、
最後にその世界観を広げる設定を伝えれば
ゲームのボリュームや説明していないシステムなどを
資料を見た人がかってに想像してくれます。

■まとめ
・ターゲットを決める
・コンセプトを決める
・その面白さを伝える最低限の要素を決める
これらが企画を考える上での大切な要素です。

この内容がロジカルに、
相手にきちんと伝わり、
面白そう!となれば作成がスタートとなります。

独りよがりで、
ただ面白そうとゲームを考えても
自己満足にしかなりません。
遊んでくれる人、作った自分が満足できるようなコンテンツを考えて考えて考え抜いて形にする…
これができるのがプランナーだと思いますので、
是非チャレンジし、面白い企画を作ってみて下さい!

※補足
その②はより実践的な企画書の書き方を伝える予定です。
そのために僕自身が企画書を今作成中なので更新はしばらくお待ち下さい

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