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プランナー流ターゲットの決め方

マーケティング用語で「ペルソナ」ってご存知でしょうか?
製品やサービスを利用する架空のユーザー像という意味で使われています。

よく企画書などで
「20代男性」「RPG好きの男性」などターゲットを記述する人が多いのですが、
「ペルソナ設定」というのは
「20代サラリーマンSE男性、定時は18時、PS4を所持」と行った具合に
「一人の架空の人物」を想定して、
そのプロフィールを、趣味や嗜好、価値観や行動パターンまで、
かなり詳細に設定して考えるターゲット設定となります。

近年のライフスタイルの多様化により、
ふわっとした分類だけでは顧客のニーズが予測できなくなっています。
またそうした分類では、ターゲットの根底にある価値観や行動特性などを把握することもできません。
だからこそ具体的にペルソナを想定し、
どう遊ぶのかも考えた上でゲームのマーケティングを行ったりします。

そんなペルソナによるマーケティングのメリットや
具体的なペルソナ設定などのやりかたをご紹介させていただきます。

■確実その人にささるコンテンツになる!
近年位置情報ゲームでは「ポケモンGO」「ドラクエウォーク」などが流行ってますよね?
じゃあこんな状況で位置情報を使ったゲームを考えるとき、

この2タイトルよりも確実に自分が考えたゲームを優先して遊ぶユーザーが最低一人以上いる。

という想定が無いと、ゲームを考えてもふわっとした内容になり、
結局はあまりおもしろくないコンテンツが生まれる可能性が高いと考えております。

この一人は自分でもいいですし、
仲の良い友人か両親でも大丈夫です。

ポケモンGOもドラクエウォークも遊んだけれども、
自分ならもっとこういうコンテンツのほうがハマる!

そう考えたとき、どんなアイディアが生まれるでしょうか?
・重厚なストーリーやドラマ性を加える?
・恋愛的なマッチング要素を入れる?
・もっとガチンコでPvPができるようにする?

そうした新しく生まれた体験が、
確実に自分に刺さっているのであれば、
同じようなペルソナを持った人にも刺さるはずです。
もしかするとその数は少ないかもしれません。
だけども
「10万人がまあまあ面白い」
よりも
「100人に熱狂的なファンが居る」
のほうがゲームが広がったりします。
その上で市場を世界に向ければ、
100人が1万人になり、
1万人が「これ面白い!」と友人に広げてくれれば
10万、100万なんて軽く行きます。

まずは少ない市場でもいいので
確実に面白いと思う人がいる。
そんなゲームを考えてみるのもいいと思います。

■チームで一貫したゲームイメージができあがる
たとえば同じ20代男性でも
ポップなゲームが好きな人もいれば、
ダークファンタジーが好きなユーザーもいます。
そんな中、
この以下のようなペルソナを想定したとき、
どんな世界観やキャラクターを考えるでしょうか?

・30代男性サラリーマン
・PS4を所持、Switchは未所持
・1日のゲーム時間4時間、休日はほとんど
・遊んだゲームのトロフィーをほぼフルコンプ
・アクションやRPGを中心にプレイ
・好きなゲームはダークソウルや隻狼

ダークファンタジー系の世界観、
遊びごたえや没入感が深いゲームをイメージしませんか?

声に出さずともチームメンバーほとんどが、
このような共通認識を持つと思いますので、
シナリオやキャラクターの案も
自分が考えているコンセプトと
かなり方向性が合ったものが提案されると思います。

このように明確な方向性を
チーム全体に指し示することができるのが
ペルソナ設定のメリットとなります。

■ペルソナ設定のやりかた
①肩書や属性
「氏名」「性別」「年齢」「職業・役職」「家族構成」「年収」など

②パーソナリティ
「性格」「価値観」「口癖」「悩み」などその人物の個性や人柄を示す情報

③ライフスタイルについて
「よく読んでいる雑誌」「休日の過ごし方」「使っているデバイス」などその人物がどのような生活をしているかを示す情報

④人間関係
「仲の良い友人の人数」「使っているSNS」「所属しているコミュニティ」など

こうした分析項目が
マーケティングのハウツー本によく載っており、
会社によって差はあると思いますが
概ねこの分析で問題ないと思います。

この情報を集めるには、
インタビューやアンケートを取る必要があったりすので、
最初は自分や仲の良い友人で試してみると良いと思います。

そしてその内容を吟味し、
彼らが欲しがっているコンテンツを創造して、
直接アイディアを話してみて下さい。
そこで友人贔屓などを排除してても
「そんなゲームがあったら確実に遊ぶ」
というコンテンツができれば、
企画書として書類化してみてもいいと思います☺

■まとめ
ゲームというのは遊んでもらえなければ意味がありません。
その遊ぶという工程を踏む際、
ゲームを知る→購入する(DLする)→遊ぶ
という流れになりますが、
各矢印にはかなり強力な心理的な導線が必要になります。

「ゲームを知る→購入する」
の矢印には、お金や時間の消費、他のコンテンツとの差を考えた上で、
「このゲームは遊びたい!」
という強い気持ちが必要になります。

「購入する→遊ぶ」
の矢印には、実際に遊んだけれど期待していたものではなかったり、
今は時間がないから積んでおこう。といったハードルがございます。

このような気持ちの導線をどう乗り越えるかの考える上で、
具体的な遊ぶ人のビジョンが必要になります。

彼だったらきっとこう思うから購入するだろう。
彼女だったらきっとこう考えるから今すぐ遊ぶだろう。

ここに対して1例でもパターンが思い浮かべれば
難しいハードルを乗り越える方策がいくつも浮かぶと思いますし、
近い人が周りにいれば直接話しを聞くのもありです。

ゲームは遊ぶ人がいて初めて存在価値が生まれますので、
その遊ぶ人をきちんと想定してゲームを考えることをおすすめします。

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