マガジンのカバー画像

飲食店の店長に必要な計数 第2部

38
人件費管理に必要な計数をまとめています。多くの会社では労働分配率を基準に人件費を管理されている所が多いですが、お店で毎日の人件費を管理、調整するには人時売上高(にんじうりあげだか…
運営しているクリエイター

#人件費

人時売上高の求め方③

人時売上高の求め方③

人時売上高の良い点は毎日の目標を作りやすい所です。

チェーン店などは月初に「売上高予算」、「売上総利益予算」、

「売上総利益率予算」、「労働分配率予算」が決まっています。

この数字から日々の人時売上高目標を求める方法が今回の問題です。

売上総利益率70%、労働分配率40%と予算が決められている場合、

①必要な売上総利益を求めます。

  70,000円÷40%(0.4)=175,000円

もっとみる
人時売上高の求め方②

人時売上高の求め方②

人時売上高は販売している商品の単価や粗利率によって差が出ますので

一概にいくらが良いとは言えません。

各店舗の過去の売上高と総労働時間を調べて

お店独自の基準を設ける事をお勧めします。

それでも目安として例を挙げるのであれば

飲食店では人時売上高が5,000円を超えれば優秀と言われ、

3,000円~4,000円ぐらいが平均と言われます。

商品の粗利率が50%として3,000円の50%

もっとみる
人時売上高の求め方①

人時売上高の求め方①

労働分配率は非常に大切な指標ですが、
労働分配率には売上総利益が必要になります。

正確な数字を得るためには棚卸をし、

売上原価を確定しなくてはいけないので時間がかかります。

そこで日々の売上から人件費を分析する為に使用するのが

人時売上高(にんじうりあげだか)です。

人時売上高はスタッフ1人1時間当たりの売上高です。

「人時売上高=売上高÷総労働時間」

で求めます。

売上高8,50

もっとみる
労働分配率の求め方④

労働分配率の求め方④

労働分配率のよく使う方法です。

月の途中で売上高に応じて人件費を調整する方法です。

今回の問題は

15日現在で月間売上予算8,500千円に対し、

予算達成率47%、このままの売上予測は8,000千円です。
当初の人件費1,600千円で計画していましたが、

売上予測が下がった分、人件費を削減する必要があります。

労働分配率を34%にするためには、いくら分の人件費を削減しなくてはいけないで

もっとみる
労働分配率の求め方③

労働分配率の求め方③

労働分配率の使い方のひとつに売上高の分析があります。

シフト(人件費)は事前に決めていますので

人件費に対して、売上高が適正かどうかを分析する方法です。

今回の問題は

人件費1,600千円に対して労働分配率30%にする為には

いくらの売上高が必要になるでしょうか。

人件費を労働分配率で割ると必要な売上総利益が求められます。

1,600千円÷30%(0.3)=売上総利益5333.33.

もっとみる
労働分配率の求め方②

労働分配率の求め方②

労働分配率の求め方②
労働分配率の使い方のひとつ

月初のシフト作成時などにこの方法を使用します。

まず売上高予算があります。

予算が無いお店では翌月の売上予測を立てます。

今回の問題では売上高が8,500千円です。

労働分配率を32%にするためには人件費をいくらにする必要があるでしょうか。

(売上総利益率は55%とします。小数点1位を四捨五入して下さい。)

労働分配率を求める為には売

もっとみる
労働分配率の求め方①

労働分配率の求め方①

労働分配率は適正な人件費管理が出来ているかを見る優秀な方法です。

まずは労働分配率の求め方から説明します。

売上高8,500千円、粗利率55%の場合、

売上総利益は4,675千円です。

労働分配率は売上総利益率に占める人件費の割合なので

1,600千円÷4,675千円=0.3422...

労働分配率は34.2%になります。