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飲食店の店長に必要な計数 第3部

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復習問題㉓客層分析

復習問題㉓客層分析

次は客層のデータです。

総客数の前年比90.8%よりも平均を下げている要因はどこでしょうか。

比率だけで見ると一番比率の低いものは

家族のお客様70.0%

女性のお客様80.5%

カップルのお客様81.4%です。

比率だけでなく人数も確認しましょう。

人数の減少を見ると、一番減少しているのはカップルで

2位が家族、3位が女性となります。

復習問題 組人数

復習問題 組人数

組人数はお客様が何名様で来店されたかを表す資料です。

お客様の人数(客数)と同時に、飲食店では組数と組人数が大切です。

組人数が増えるほど客単価は高くなる傾向があるためです。

組人数を把握する事でお客様の客層も想像しやすく、

伸ばすべきところのターゲットを絞った販促を行うことが出来ます。

例えば、組人数2人が減少していたらカップルが減少している。

組人数4人が減少していたら家族の来店が

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復習問題 前年比と前月比

復習問題 前年比と前月比



前年比=当月売上高÷前年売上高

前月比=当月売上高÷前月売上高

で求めます。

売上高の前年比は

8,000÷9,000×100%=88.888...

88.9%

エクセルを使用するとこのように公式を入れます。

前年比は前年の同じ月と比較するので

季節の影響は受けにくいのがメリットです。

しかし、1年前の状況と比較するので

世の中の状況や競合店の有無など変わっている事も多いで

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季節指数の使い方

季節指数の使い方

季節指数は売上予測をする際に使用することが出来ます。

問題は季節指数を使用して売上予測をする方法です。

売上予測をする事で人員の配置や仕入の調整を行い、

経費の削減に役立ち、利益の向上に繋がります。

売上予測は

「売上予測=基準売上高×季節指数」で求めることが出来ます。

しかし、2020年の基準売上が問題には出ていません。

基準売上はそれまでの平均売上高を使用します。

たった2ヵ月

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季節指数の求め方③

季節指数の求め方③

前回の問題で基準値が決まりましたので、

季節指数を求めていきます。

季節指数は

「各月の平均売上高÷基準売上高×100%」です。

エクセルで求めるには

1月の月別平均売上高のセルC6を

基準値のあるセルR6で割ります。

このままでは他のセルも同じ式を入れなくてはいけないので面倒です。

計算式の分母であるR6のセルを固定します。

R6を$R$6とする事で分母は固定されます。

この

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季節指数の求め方②

季節指数の求め方②

季節指数を求める前に、基準となる売上高を決めます。

決算の初月を基準にする会社もありますが、

今回は月ごとの平均売上高のさらにその平均売上高とします。

この際のメリットは

100%を超える月が繁忙期、100%未満が閑散期と見分ける事が簡単で

シフトの総労働時間を決める際に

季節指数が120%なら基準のシフトの120%を用意しなければいけませんし、

季節指数が90%なら基準のシフトから

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季節指数の求め方①

季節指数の求め方①

季節指数の求め方について解説していきます。

この講座では計数を学んだ事がない方を対象としていますので

ゆっくり、丁寧に解説していきますのでご了承ください。

まずは平均の求め方です。

平均の求め方はデータの合計÷データ件数です。

1月の平均は7500+7800+8200の合計23,500を

データ件数の3で割ります。

平均は7,833千円です。

エクセルを使用した方が効率的ですので、

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繁忙期と閑散期

繁忙期と閑散期

1年の間にはお客様の集まりやすい「繁忙期(はんぼうき)」と

お客様の集まりにくい「閑散期(かんさんき)」があります。

1年間の売上をグラフで表すとより分かりやすくなります。

赤い丸が繁忙期を表します。グラフの山になっている部分です。

3月は卒業式、5月はゴールデンウィーク、7~8月は夏休みやお盆休み、

12月はクリスマスや冬休み、1月はお正月など季節の行事に影響します。

販促は繁忙期の

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季節指数

季節指数

1年の間には月によって日数も違いますし、曜日も違います。

時期的に売れる月と売れない月もあります。

売上予測をする場合、過去の傾向を元に月ごとの指数によって予測するのが季節指数です。

曜日指数の月間版です。

何かイベントやセールを行う場合、

お客様の集まりにくい月=閑散期(かんさんき)に行うよりも、

お客様の集まりやすい月=繁忙期(はんぼうき)に行う方が効果が出やすくなります。

繁忙

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組数と組人数

組数と組人数

組数と組人数という用語を解説します。

スタッフ・・・「何名様でご来店でしょうか?」

お客様・・・「3人です。」

この時、組数は1組、組人数は3人です。

平均の組人数は

1ヵ月の総来店客数÷1ヵ月の組数で求めることが出来ます。

組数はレジの会計件数とは違ってきます。

個別会計の場合があるためです。

総注文件数では追加注文がある場合、変わってくるお店もあります。

新規注文件数というの

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前年比の比較方法⑤

前年比の比較方法⑤

前年比はとても重要な分析方法のひとつですが、

比率にだけ注目していては見逃してしまう事もあります。

年齢層も大切な要素ですが、

資料の前年比だけ見てしまうと10代と70台が大きく減少しているように見えます。

しかし、実際は20歳から30歳の300人の減少が

全体の減少の半分を占めています。

飲食店では小売店のようにポイントカードなどで年齢を把握する事は難しいです。

注文を受ける際に大

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前年比の比較方法④

前年比の比較方法④

お店が変わったのではなく、お客様が変わった可能性もあります。

性別や年齢層も比較してみるべきです。

悪い所

客数が減った原因は主に男性と家族が減った。

良い所

一人のお客様が増えた。

お客様に合わせた

メニューの変更が必要です。

前年比の比較方法③

前年比の比較方法③

問題点の発見には部門や商品だけではありません。

時間帯別の売上高を比較してみる事も大切です。

これも店舗合計の88.9%を下回る時間帯に問題があるかもしれません。

また、伸びている時間帯があればそこを伸ばす事も出来ます。

悪い所もあれば良いところもあるはずです。

良いところを見つけましょう。

資料では夜の客数が増えています。

周りのお店の営業時間が変化したり、

お客様の客層が変化し

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前年比の比較方法②

前年比の比較方法②

今度は各部門ごとに前年比を見てみましょう。

前年比は主に問題点を発見する為に使用します。

下の資料では店舗合計の売上高が前年比88.9%と落ちていますが、

88.9%を下回っている部門が前年比を下げている原因です。

逆に88.9%を上回っている部門を伸ばす事が出来れば

落ちていく事を防ぐ事が出来ます。

店舗全体の前年比は89%ですが

部門Aの前年比は81.3%で平均を大きく下げている

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