マイナンバーカードは「危険」です

「カード状にしてはいかんのでは」というのが結論です。マイナンバーは既に振られているので仕方ないですし、国・国民双方に利便性があることも事実です。その利便性と引き替えの危険もあり、具体的に言うと高齢者を始めとする情報弱者や社会的弱者が犠牲になります。確実に犯罪は増えます。それによって情報弱者以外にも影響が波及します。これは最後に述べます。

前提として、
・キャッシュカードでさえ詐取される人が一定数いる
・暗証番号をカードに記入、付箋を貼り付けている人が一定数いる
・↑そういう人は忘れやすいからそうしているのであり、当然「置き忘れ」もある
・病院へのサイバー攻撃がある
という事実があります。以上は仮定の話ではなく、「事実」です。

何でか右派の一部というかいわゆるネトウヨが「番号だけ漏洩しても意味ない(だからセキュリティは大丈夫)」という謎理論を展開しています。
上記の事実4点から「番号だけ流出する」と思いますか?
流出するのは名前、生年月日、住所、マイナンバーです。何なら暗証番号を付箋で貼り付けている高齢者は、マイナポータルから閲覧できる個人情報が全部流出します。

置き忘れにも気をつける(本人も病院も)!詐取もされないよう重々気をつける!という人も、高齢者や女性であればひったくりでカバンを奪われ、財布に入っていたマイナンバーカードも奪われることが想定されます。
だから「カードにしてはいけない」し、持ち歩いてはいけないんです。
当然、カードとは持ち運ぶためにあの形状です。むしろ持ち歩けないような形状にすべきではないかと考えています。

さて、マイナポータルに不正アクセスされ個人情報が漏洩してしまった場合、何が起きるか?
(現状ではマイナポータルに紐付いていない情報も可能性として記載します)

・世帯情報から一人暮らしかどうかがわかれば、「高齢者の一人暮らし」「女性の一人暮らし」の世帯は強盗に入られることもあるでしょう。
・母子家庭かどうかがわかれば、子どもが一人でいる時間帯を狙って性犯罪目的で侵入する犯罪も発生するでしょう。
・処方されている薬の情報がわかれば、どういう病気で悩んでいるかがわかり、高額な健康食品や宗教の勧誘に利用されるでしょう。
・調剤薬局が大学病院の近くであることがわかり、毎月特定の曜日に処方されていることがわかれば、不在を狙った空き巣に入られることもあるでしょう。
・民間事業者向け空き領域で何かのサービスに登録されていることがわかれば、そのサービス提供会社を騙った企業や団体から架空の請求書が届く可能性もあるでしょう。

マイナンバーカードの危険性のまとめです。

・カード状することで携帯してしまい、個人情報漏洩リスクが高まる
・キャッシュカードと違い直接はお金が絡まないため、詐取されやすい
・キャッシュカードやクレジットカードと違い、被害がすぐには目立たない
・漏洩した個人情報から、お金を騙し取られる以外(以上)の被害も想定される

更にこういう危険性もあります。

・最初の被害に遭ってからでないと、漏洩した個人情報の重要さに気付けない可能性がある
・パスワードを付箋で貼っていたような人が被害に遭った場合、「自業自得」だと責められる

なお最初に書いた「情報弱者以外にも影響が波及」ですが、ヒューマンリソースは有限なので、たとえば「情報弱者ではない若年男性がマイナポータルからの個人情報漏洩とは全く関係のない犯罪」の被害に遭った場合、警察に「(激増した犯罪の対応で)忙しいんで」と後回しにされることが考えられます。
そんな馬鹿な……という方は「警察 役立たず」で検索してみてください。

マイナンバーをよりによって保険証や運転免許証と一体化してしまおうなんて発想を持って推し進めている人たちには、地頭の悪さを感じます。トランスジェンダリズムと同じです。地頭が悪いです。大事なことだから二度書きました。
制度や仕組みは「悪意を持った人をいかに排除するか」「理解度の欠けた人にいかにスムーズに使ってもらうか」に照準を合わせ設計するのが基本中の基本です。特に悪意を持った人を排除するために、あらゆる可能性を考慮しなければいけません。性善説に基づいて設計していいのは「実際に被害があった場合、被害を受け入れられる張本人」だけです(ようするに田舎の無人販売とかです)。「空き巣に入る方が悪いんだから、家に鍵をかけない」って都会で通用すると思いますか?という単純な話です。
空き巣に入られないように鍵をかけたいというのがごく普通の発想でしょうが、マイナンバーカードの設計は「都会の家の玄関に鍵をつけないクソ工務店の仕様」です。
マイナンバーをどうしてもカード状にしたい人たちは「力づくで奪われること」「やすやすと詐取されること」なんて想定していないのでしょう。要するに国民の個人情報を扱う大事な制度にも関わらず「悪意を持った人をいかに排除するか」も「理解度の欠けた人にいかにスムーズに使ってもらうか」も全っ然考慮されていないということです。地頭が悪いですね。

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