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ネット社会では埋もれるくらいの名字がよかったなぁーしょせん他人事ですから

「水野トモ」というのはペンネーム。
実在する名前っぽいのがよくて、でも本名からかけ離れた名前はつけられなくて、本名をこねて連想してつけた。
なかなかよい名前がつけられたと気に入っている。

わたしの本名はあまりない名字だ。旧姓も新姓も。
どちらも今まで親戚以外で同じ名字の人に会ったことがないし、会った人からも「この名字のひと初めて会った」と言われる。
でもすごくめずらしいわけではなしい、難読ネームでも難しい漢字でもないから、大きな苦労はなかった。
まぁ百均でシャチハタが手に入らないからわざわざ作らないといけないし、飲食店の予約で電話をすると名前が一発では伝わらないが、そんなに困るものではない。

小さいころは、めずらしい名字であることに特別感があって、得意な気になっていた。
自分の功績でもなんでもないんだけどね、笑。

でもネットで人を検索できるようになると、めずらしい名字というのはすぐに特定につながる。
特にこのマンガはゾッとした。

主人公はネット案件に強い保田弁護士。「しょせん他人事」がモットーで、ネットやSNSのトラブルなどさまざまな依頼を助手の加賀見さんと解決していく。
第6巻のテーマは「デジタルタトゥー」だ。10年前に傷害事件を起こしてしまった依頼人が、安田弁護士にニュースサイトの削除をお願いするという話。
これがヒリヒリ痛いのは、依頼人の場合は故意ではなく結果的に傷害事件になってしまったということ。自分もなにかの弾みで条件がかみ合ってしまったら加害者になるかもってくらいのものだ。

解説を読んで「言われてみれば……」と思ったけど、ニュースでは逮捕されて実名報道をされる場合と「三十代の男」などで終わる場合がある。明確な基準があるものではなく、罪状が重いとか有名人、有名企業に勤めて社会的地位がある人は実名報道をされやすいのだという。これは警察のさじ加減で決まるらしい(なんてこったい)。

夜中に読んでたんだけど、ゾッとした感覚が残って耐えられず、久しぶりにエゴサをした(犯罪歴があるんじゃなくて、知らないところで炎上してないか見てるだけ)。
結果、変な記事はなくて安心したけど、その名前で出てくるのはほぼ自分の記事だった。
わたしが実名報道されるようなことをやらかしたら、特定班は朝ランニングをしてカフェでごはんを食べられるくらい簡単に特定できるんだろう。

そして子どものヨーヘイはネットがあって当たり前の世界を生きていく。名字ガチャにあたってしまったのだから、この怖さはしつこいくらい伝えよう。
(ちなみに第3巻は未成年者がSNSで加害者になる話だった。ヨーヘイ、あんたやらかしたらすぐ特定されるのよ……!!)

よくある名字に埋もれたい。
佐藤さんや鈴木さんは、同じ名字の人が多すぎてわたしの知らないご苦労があるだろう。
知り合いにいるけど多くはなく、聞き間違いもなく、百均でシャチハタが買えるくらいのーーそう50位くらいはどうだろう?
ネットでちゃちゃっと調べると、50位は「三浦さん」だそうだ。
確かに、三浦さんってちょうどよさそうだなぁ。

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