自分の「得意」を見つけ合う呪文
自分の「得意」は、自分ではなかなかわからない。
たいして努力がいらないし、勘が働く。しかも、好きな事だから、自然と日々それに向ける注意も時間も多くなり、結果として磨かれていくからだ。
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つい先日、大学時代の友人に数年ぶりにようやく再会。
ランチしながら、数日前に引越しすることを決めたことや、引越しに至るまでのエピソード、こうした作業は苦手ながらも、夕方から内見に行くことをなにげなく話題にした時のこと。
「これからおうち、行こうか?」
というご提案。
め、女神さま、降臨!!!
それからすぐに拙宅に移動すると、家中の家具やらピアノやらの大型物の大きさを測りまくり、新聞紙で実物大の平面模型をテキパキと作り、夕方からの内見にも作った新聞模型を持参して、立ち会ってくれた。
新聞模型を配置して、各部屋のいろいろを寸法しまくってくれて、いろいろな不安がぷちぷちとリズム良く潰されていく。
結局、仮契約までしてしまった。
ここまでたった2時間......
ありえなーーーーーーーーーーーい!
「こんなの大して役に立たないけどー」と言いながらも彼女が言うこと、することが、私には目から鱗すぎて、もはやまぶたが無い状態。
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そう言えば、友人は大の引越し好きで、こういう作業が大好きだった事を思い出していた。物の減らし方、捨て方、引越しに必要な手順も教えてくれた。
「夕ご飯、うちで召し上がっていってー!」
私の得意はお料理なので、家にあるもので、常備菜などを好きな器に盛り付け、20分ほどで6品ほどお出しした。
「美味しい!」「お店みたい!」
彼女はお料理は出来るけど、好き好んで作るのではなく、あくまで義務だという。というわけで、手作り料理がなによりのお礼になったようだった。食の好みが近いので、冷凍常備菜を保冷バッグにパンパンに詰めて渡して見送った。
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引越しが趣味の友人。お料理が趣味の私。お互いにそんな大した事じゃないと思っている。ただ好きなだけ。でも、苦手な人にとっては、それは神降臨なありがたさだった。
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「自分の得意」は自覚しにくい。
でも、
「苦手なの」「出来ないの」「大変なの」と
ちょっとカミングアウトするだけで、「誰かの得意」を簡単にあぶりだす事が出来る。
「助けて」をいつ、どうやって、どう伝えたらよいかが分からなくて、ついつい過集中で疲れちゃいがちなわたし。
女神降臨の呪文は「助けて」ではなく、「苦手なの」「出来ないの」「大変なの」だったのねー!!!
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