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初めて映画館で観た風の谷のナウシカ 没入感が全く違った

もう、もう、最初から最後までぽろぽろ泣いてた。
新しい生活様式で、ひと席あけて座る仕様になっていてよかった…うっかり隣に人がいたら「え?なんで…?なんでこの人、こんな冒頭のシーンで鼻すすってんの…?」ってめちゃ不審に思われたであろう。レイトショーで号泣して布マスクをびしょぬれにしていたのはわたしです(すみません)。

もう数百回と観ているであろう「風の谷のナウシカ」。セリフはほとんどそらで言えるし、なんならコミック版を2セットも持っている(貸し出し用)、チケット探しまくって歌舞伎も観にいった。

でも、1984年の映画。わたしは1年間に合わず生まれていない(いや生まれていても映画館には行けなかっただろうけど)。だから初めて映画館で観られる今回の発表が嬉しすぎて嬉しすぎて。これだけでじーんとした笑。

実家には金曜ロードショーをビデオ(ビデオですよ!ビデオテープ!)に撮ったナウシカがあって、わたしは小さな頃から飽きもせずずーーーーっと繰り返し観てた。

だからよく聞かれる「憧れの人は?」という質問の答えは「ナウシカ」一択。これは大人になった今も変わらない。

でもやっぱり成長につれて視点が変わる。小学生くらいまではアニメを観て「クシャナめーーー」と思ってて、姫ねえさまを応援する子どもたち寄りだったのに、高校生になってコミックを読んでからはクシャナにも超感情移入してしまうようになって(歌舞伎ではナウシカよりも中村七之助のクシャナがかっこよくてクラクラしたよ……)。

ナウシカだってきれいな心だけじゃなくて、怒りの感情をおさえられないのも、コミックのラストの行動も、ぜんぶナウシカなんだよね。爆発的な感情とか愛とか、どうしても守りたいものがあるとか、善悪ぐちゃぐちゃに混ざった存在が人なんだよね、と考えるようになった。

そして待ちに待った映画館ナウシカ鑑賞。やっぱり、家でDVDで観るのと、映画館で観るのはぜんっっっっぜん違ったよ。

大画面ぜんぶが大好きなナウシカの世界。久石譲の音楽もあいまって没入感がはんぱなくて、嗚咽をこらえるのがつらいぐらい、ほとんどのシーンで感極まってしまう。今も思い出し泣きをするぐらい、本当にすばらしい鑑賞体験だった……。この体験が1100円っていいんですか……。

↑このYouTube流しながら書いてるから、また思い出し泣きしそう。

映画で観たからこそ、改めて刺さったシーンもたくさんあった。

今回のわたしに一番刺さったのは、アスベルの仲間のペジテの生き残りから「風の谷を蟲に襲わせる」と聞いて、ナウシカが「あなたたちだって井戸の水を飲むでしょう?それを誰がきれいにしてくれていると思うの?」「その腐海を焼こうというわけ?」「巨神兵なんか掘り起こすからいけないのよ!」と訴えるシーン。

つらい。気候変動や海洋プラスチックごみ、原発事故で出た放射能……いろんな環境問題が頭をかけめぐった。でも、それを変えたいとどんなに心から訴えても、なかなかその深刻さが伝わらないもどかしさ。

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観るたびに心に刺さるシーンが違うんだけど、それは自分の今の心境をすごく反映していると思う。
初めて映画館で観たジブリ作品「もののけ姫」も、DVDじゃなくもう一度映画館で観たら、また違うことを感じるんだろうか。

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