瀬戸芸、秋限定の島へ ワルリー族の1年がすてき
瀬戸内国際芸術祭の会期もあと1週間。なんだかここ最近、芸術の秋って感じだな~。この週末は3連休で訪れる予定だった瀬戸芸・秋会期限定の島へ行ってきました。久しぶりの秋晴れに嬉しくなった。もうどこも災害に遭いませんように…
一番印象に残ったのは香川県三豊市の「粟島」。どこに送ったらいいのか分からない〝漂流する思い〟を受け止める「漂流郵便局」で有名。今年は作品に入ってないんだけど、ずっと気になっていた。
「あなたがこの世を去ってから3年…」「あなたと結ばれることはなかったけど」などなど、ずしーんとくる言葉が並ぶハガキや手紙がたくさん詰まっていた。
漂流郵便局と並んで「すごい!!」となったのが、大小島真木さんと、ワルリー族のマユール・ワイェダら3兄弟、粟島の住民たちで作り上げた「粟島芸術家村」の鯨や洞窟の作品たち。
インドの奥地に住むワルリー族は洞窟の絵で文化を後世に伝えてきたそう。その洞窟を粟島の廃校に再現。その中には、鯨の骨のオブジェが。
大小島さんは海の上で、鯨の骸が魚や鳥に食べられているのを見てから「海は生命のスープ」と感じるようになって、鯨をモチーフに作品をつくってきたとのこと。
ワルリー画、とてもいい……!壁紙にしたいくらい。
これは、彼らにとって文字の代わりだから、描くではなく「書く」と言うそう。生き物はみんな神さま。
途方もない時間、書き続けたように見える…蟻たち。
そして何よりもこの刺繍で出来た作品が素敵だったんだけど、島の人たちが縫ったんだそう。
エイやお魚たちが鮮やかで生き生きしていて、見入ってしまう〜本当に素敵だった…。
この洞窟自体も、粟島から出たシュレッダーの紙や新聞紙を粘土にしてつくっているそうで。
島のものを使って、島の人たちと協力して、アートが出来上がる。そして島の外から訪れた人たちの心を動かすってほんとすごいことだな。
ワルリー族の1年はモンスーンの季節から始まって、実りの時期が最盛期。最後のトウモロコシが脱穀され市場に売られると、「死」を迎えるのだそう。毎年毎年が新しい1年なんだろうな。
世界は狭いなんて誰が言ったんだろう、日本にだってこんなに目を見開くような素晴らしいものがたくさんあるのに。まだまだ世界は知らないことだらけだ。
そして最後、「まるでウユニ塩湖!」と話題の父母ヶ浜でウユニ塩湖ごっこしてきた。笑
これは楽しい~。「なにか地域興しをしたい」と考えた仕掛け人と地元の人たちが協力して一気に一大観光地になったそう。うどん県、やるな!
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