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学び

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2019年10月の記事一覧

瀬戸芸、秋限定の島へ ワルリー族の1年がすてき

瀬戸内国際芸術祭の会期もあと1週間。なんだかここ最近、芸術の秋って感じだな~。この週末は3連休で訪れる予定だった瀬戸芸・秋会期限定の島へ行ってきました。久しぶりの秋晴れに嬉しくなった。もうどこも災害に遭いませんように… 一番印象に残ったのは香川県三豊市の「粟島」。どこに送ったらいいのか分からない〝漂流する思い〟を受け止める「漂流郵便局」で有名。今年は作品に入ってないんだけど、ずっと気になっていた。 「あなたがこの世を去ってから3年…」「あなたと結ばれることはなかったけど」な

『急に具合が悪くなる』自分とラインを描いてくれる偶然の出会い

送って頂いたゲラを、数時間でのめり込むように読み終わり、ところどころ涙が止められず、オフィスの自席で嗚咽する変な会社員と化した。 『急に具合が悪くなる』(昌文社)。 読み終わった直後、この本で感じたことをどう言語化していいのか分からず、呆然とした。「ゲラありがとうございます、拝読しました」とLINEしたいのに、そのあとの言葉が続かない。 がんを患う哲学者・宮野真生子さんと、文化人類学者・磯野真穂さんの往復書簡。すごく濃密な〝魂〟のやりとりだった。引き込まれ過ぎて、だんだ

『選べるなら、今、死にたい』~血液クレンジングが蘇らせること~

数日前から、血液クレンジングの記事が、あちらこちらであがっています。 血液クレンジングというのは、血を採り、そこになんらか (オゾンとか)を入れて、再び体内に戻すというものです。 私は、よく、夫を助けたい一心で『ニンジンジュース』を狂ったように作った話をしていますが、実は、それは氷山の一角であり、この血液クレンジングをはじめとして、高濃度ビタミンC点滴、フコイダン、しいたけ由来のサプリ、温熱器、食事療法…など、様々なものに突っ込んだ過去があるのです。 中には、医師に薦

承認欲求を否定しながら、刺激する社会をいかに生きるかー「ダイエット幻想」に込めた挑戦

今年の6月22日、私は『ダイエット幻想』の終章を書き終わり、5日後の6月27日に『急に具合が悪くなる』の最終便を宮野さんに託しました。 私はこの二つの本を同時並行で書いていました。 でも、だからこそ、宮野さんへの最後の書簡は、『ダイエット幻想』を書き終えた状態で、書簡にだけ全力を投じられる状態で書きたかった。 『急に具合が悪くなる』は私にとって、これまでに経験したことのない、大きな挑戦でした。初めての共著でありながら、その片方の結び手がどんどんと具合が悪くなり、死に直面

「本のない家」で育った私が、ブックデザイナーになったわけ。

『クイックジャパン(太田出版)』、『文藝(河出書房新社)』、『生理ちゃん(KADOKAWA)』など人気タイトルを数多く手がけてきたブックデザイナーの佐藤亜沙美さん。装丁や本づくりへの思いを語ってもらった。 そんな佐藤さんは意外にも「本のない家」で子ども時代を過ごしたと話す。それでも本づくりに携わる仕事に就いたのはなぜ? 本はルールをちょっと外すと刺激的になる 佐藤)学生のころに、デザインの勉強をはじめました。そのあと働き始めた出版社のデザイン室は、ひとりひとりがプレイヤー