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カッコつけんな

カッコつけて生きてたその心は、
「見て。愛して。理解って」
って意味だった。


親がいない子も大勢いるし、いても奴隷やペットみたいにされてる子もね。たくさん知ってるし、私もそのうちの一人だったし。


さよなら。
もういい。
私は私のこと愛せるようになったもの。
とっても可愛がっちゃう。


それまで必死こいてダイエット、美容、ファッション、お勉強、普段の立ち居振る舞いから言葉、趣味も、磨きに磨いた。
でも本心は、人ウケするため。
要はこじきのままだった。


あるひとが、言ってくれた。
自分もだけど、あなたも、ここまで生き残れただけ、強いんだよ。あなたは弱いけど、ほんとは強い。

カッコつけてない部分を認められたら、どうしたらいいのだろう。
歯が立つわけがない。
そして、そこで心酔し信仰してしまうようなことはもうしたくなくなってた。
そのひとと楽しく、深く語らうのに、ハートがこじきのままじゃあまりに失礼だと思った。お返しをしたい、お礼をしたい、でも慕う気持ちしかなくて、だからそれをただ返した。そういう人との関わり合いは、それまで経験がなかった。今も師匠と思っている。


カッコつけるのをやめたら、なんか化粧もしないのにしみもしわも消え、体の痛みもほぼ消えてしまった。(体力はガタ落ちしたので迷惑になりたくなくて隠居した。人間はあまり得意でもないし。)
変な話、すごく気にしてたのに何故か白髪も目立たなくなり、もうぞっくり出ることもない。今年、51になってから染めないのに。
化粧品は特用のワセリンだけ。時々日焼け止め。食べるもの?普通。酒タバコだあい好きのまま。


だけど面と向かってお世辞をいただいても猫に小判。お返しできるものはない。だから薄くしか関わらない。ご挨拶がふつうにできれば問題ない。


私はお金持ちも地位ある人もクルマも学歴も肉体バリバリもイケメンも昔から興味がない。それが女の子でもね。年齢もどうでもいい。とにかく算数苦手だから数字ばっか言う人、苦手。

遊びたいなら、すなおに子どもに戻ればいいのに。
カッコつけてる人はたとえ八十になっても分かっちゃいない。スルー。
猫や魚や水のように、するーっと逃げていく。


私を最後にとらえたひとは、もがくひとだった。
もがき苦しむさまの表れ方は人それぞれだけど、苦しむのは生きたくてたまらないから。
ものすごく無理してカッコつけてるのは無様に見えるはずなのに……美しいのだった。

OK。人によりけりなのね。じゃ?と見ていくと、世にも稀なげんきな男の子が暴れて泣いてた。
生きたいよ、愛してよ、と。
魂の色は大人にはまずない純白だった。



そうね。どんな年齢のひともみんなそうだったはず。まだ保っているのね。その人が若くないとかでも、中にはみんな小さいげんきな子がいる。
どんな凶悪な人でも、ずるい人でも、生まれたての時はどう?

たいていそのまんま持っている。私もだけど。

ウン遊ぼう。T兄だいすき。



可愛いシワ。可愛い白髪。可愛いあがき。可愛いたるみ。
きれいな、たましい。
まぶしい。


私たちは二人きりで、子どもに戻ることにした。残された短い人生は、子ども時代くらい短くて、最高に楽しいもんね❗️そうやって楽しまないと神さまに叱られちゃうから。
悩むのも文句も、もうやーめ。
だいすきしか残らないんだもん。

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