影響く
生臭い未来と生乾きの過去。失っていく、生きていく牛。
この詩が永遠に続けばいいと思ったこともあった気がする。
イリュージョンのようなイマジネーションが、イルカショーにはいたんでしょうね。
歩き慣れた道を綺麗だと思うには十分な月日だったよ。
引用された街で星屑崩す 印刷の風、骨に落として。
あの時の気持ちが何色だったかも、分からないけどそれでいいんだ。
腕時計外し時間から抜け出し、自然のなかへ帰っていった。
目に映るすべての色に挨拶をしてしまいそうなくらいに晴れだ。
人はみな孤独なものだと思うと痛みをすこし許せる気がした。
アクセントとして、アクセサリーとして、悪は正義の対義語として。
自らの住むフィクションを書くことはできても、ノンフィクションは書けない。
トボトボとほとほと途方にくれる歩道。ほんとほとんどトホホな徒歩だ。
古代から個体を交代して運ぶ誇大広告は広大だった。
出会うものすべてを懐かしく思う。夕陽に残る家々の影。
トリプルミーニングで高得点を出すより、きみの笑う意味を書きたい。
あなたが存在していた10秒をおれはときどき夢に見ている。
グラタンをクラクラするくらい食らい、暗いくらしに灯るグラタン。
透明な存在が好き。透明で目には見えないところが超好き。
脳裏をよぎる影はたくさんの夜を暗い空っぽにしていった。
「生きてればいいことある」ときみに言う。あなたのうそは傑作だったよ。
何も見えてはいない目で何かを視ているその瞳のひかりをみていた。