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書店員/児童書担当/

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    • おしごとごと~ほんやのかんがえごと

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    絵本は消耗品?

    〈はじめに〉 チェーン書店で児童書を担当している書店員です。現在は絵本と読み物の担当をしています。 接客や書店の様々な作業を通じて、今まで感じてきたことや疑問に思っている事などを、覚え書き的にこちらに記していこうと思ってます。 書店員ってどんなことやってるの?とか、絵本や読みものにちょっと興味あるなぁという方に、立ち止まって読んでいただけたら嬉しいです。 ……………………………………………………………………………… 今回の本題に入る前に、まずは絵本の書店での扱われ方

      • 絵本担当とお客様③〜書店で絵本を選んでほしい理由

        “待ちよみ絵本講師”の内田早苗さんの記事をきっかけに、前回の記事から、SNS上で絵本を紹介しているサイトに対する違和感と、書店で絵本を選んでほしい理由を考えています。 2.(SNS記事は)発信者好みの選書に偏りがちな件について 個人のSNSの“おすすめ絵本の記事”の傾向として、作家、絵柄、出版社、題材、年代に関係なくどんな作品を選ぶのも紹介者の自由であること、そして、その選書に“選ぶ人の色”があることがあげられます。 膨大な絵本の中から選ぶ為それは仕方がないのですが、そ

        • 絵本担当とお客様②〜書店で絵本を選んでほしい理由

          「マツコの知らない世界」にも出演された“待ちよみ絵本講師”の内田早苗さんが、以下の記事をアップされていました。 絵本をどのように選んだらよいかという保護者の悩みへのアドバイスとして、『SNSの情報からだけでなく、地域に根ざした書店や図書館に出向き信頼出来る人から情報を得る事』の大切さを説いています。 ご自身も絵本専門書店を開いている内田氏ならではの実感のこもった提言に、書店の絵本担当の端くれとして深く頷くばかりでした。 なぜ、絵本は書店や図書館で情報を得て選ぶ方がよいの

          • 絵本担当とお客様①

            「洋服は売るときにビニールに入っているのに、何でここのお店は本をビニールに入れていないの!」 かつて、お客様からこのようなお叱りを受けた事があります。 洋服≒本? ビニール≒シュリンク? と色々?マークが頭の中に浮かびましたが、ひとまずお詫び。 お子さん用に購入したかった本が残り1冊しかなく、それが未シュリンクで傷んでいたが故のクレームでした。 ただ、その方が次に来店した時(クレームを言われたお客さんの顔は結構覚えています) カートに乗ったお子さんに未購入の未シュリンク

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          • おしごとごと~ほんやのかんがえごと
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            絵本担当と出版社⑫

            営業さん〜その3 続く営業さん話。 もう少々お付き合いください。 ●正社員で営業と編集を兼ねている ●正社員で営業のみ行っている ●契約社員で営業のみ行っている ●営業代行会社の社員 の分類のうち、まだ触れていない2番目と4番目の方達について。 私が勤務する店舗は、絵本のパネル展や、著者のサイン会、100タイトルを超えるような大掛かりな出版社ファアを行うことがあります。(コロナ禍で以前より減っていますが) そのような時に頼りになるのは、 ●出版社の正社員の営業専門の

            絵本担当と出版社⑪

            営業さん〜その2 前回、書店回りの営業さんを ●正社員で営業と編集を兼ねている ●正社員で営業のみ行っている ●契約社員で営業のみ行っている ●営業代行会社の社員 と分類してみました。そして、“ラウンダー”と言われる契約社員の営業さんについて書いたので、今回はその他の方たちに関して、あくまで私の個人的な体験の範囲ながら、思う所を書いてみようかなと思います。 『朝イチに書店に電話を掛けてくる営業担当は信用できない』 これは、書店員あるあるでよく言われる事です。 分かり

            絵本担当と出版社⑩

            営業さん〜その1 先日、品出し作業中に女性の方に「〇〇さん!?」と声をかけられました。 振り向くと、5年前に定年で仕事を辞めた出版社の元営業担当の方が。 私に会うために何度か店に足を運んでくれていたとのことで、「3回来てやっと会えた~!」と言ってくださいました。 知り合いや友達がお店に来てくれる事は結構ありますが、引退した営業さんが、用事もないのにわざわざ私に会うために来店してくれたのは初めて。 その方と以前組んでやった大きな仕事のことや、今までお世話になった思い出がふ

            絵本担当と出版社⑨

            SNS 私が勤務するチェーン書店の本部は、 「各店のSNSでの情報発信禁止」 というナゾルールを徹底していたのですが、最近「決められたルール内でSNSを積極的に活用するように」と方針が変更されました。 珍しく賢明な判断です。 本部が推奨している発信内容は、注目の新刊やイベント開催のお知らせなど。 「天気の事を毎日発信すると、親しみを持ってもらえます」などという、意味不明なルールもオススメされていましたが…。 これらの他に、 「〇〇フェアの開催に当たり、売り場でのフェア展

            絵本担当と出版社⑧

            フェア色々 季節に敏感な(であることが求められる)書店という業態。 大型チェーン書店では、一つのテーマに沿って関連書籍を集めて様々な『フェア』を展開し、季節感を前面に打ち出す店作りをしています。 フェアは通常は地味な店内に看板、のぼり、など様々な拡材で彩りを添えてくれる存在です。 絵本担当をしていると、営業の方たちによく勧められるのは、 "ちなんだ"書籍のフェアです 干支、猫の日、、バレンタイン、震災などの『日にち』ちなんだものや、 食べ物、乗り物など『ジャンル』に

            絵本担当と出版社⑦

            児童向け読物のゲラ 前回、絵本のゲラ読みのアレコレについて書いたのですが、 同じように児童向け読物の校正刷り=ゲラ刷りの下読みを依頼されることがあります。 しかし、読物のゲラ読みの依頼には絵本の時とは明らかな違いがあります。 その違いについて、今回は書いてみようかなと思います。 その1つ目はゲラ原稿の送付方法。 絵本のゲラ原稿はお店に送付される事が多いのですが、 児童読物のゲラは、訪店してくる営業担当の方から直接渡され、お願いされます。 それは、小学生の児童向け

            絵本担当と出版社⑥

            絵本のゲラ 出版社から、発売前の絵本原稿のコピーがお店に送られてくる事があります。 いわゆる『校正刷り』=『ゲラ刷り』というもので、印刷·製本前の見本のようなもの。 絵本の形態のものもあれば、色指定もまだ終わっていないようなコピー用紙のゲラ刷りもあり、形は様々です。 送ってくるのはお店の担当営業の方がほとんどですが、中には編集者の名前で送られてくるものもあります。 「今度〇〇という絵本を出版する予定なのですが、読んだ感想を書いてくれませんか」 というお願いの手紙が入

            絵本担当と出版社⑤

            売上データの活用 いつ、誰が、何を、どのくらい買ったか、 顧客の全ての消費行動をデータ化したposデータ。 それらを分析し、次の仕入れや販売に活かすのは、小売業の基本です。 書店も小売業なので、スーパーやコンビニなどの業種と同様、データに基づき業務を行います。 ただ、生鮮や食品、服飾などと違い、 『本』は、それ自体がデータの塊ともいえるし、販売の形態などから、データ分析と相容れないような印象があるかもしれません。 実際には、書店業務はデータが頼りともいえるくらい、それら

            絵本担当と出版社④

            ノベルティ戦略 ノベルティとは “企業が自社や商品の宣伝を目的として、それらの名称を入れて無料配布する記念品を指す。”…wikipedia とありますが、書店においても、出版社からノベルティをいただく場合があります。 例えば、私が勤務している店では ·空気清浄機 ·DVD ·壁掛け時計 ·その出版社の有名キャラのぬいぐるみ ·お菓子の詰め合わせ  ·図書カード    などなど。 実は、これらのノベルティのほとんどは、 報奨としていただいたものです。 その仕組みとは

            絵本担当と出版社③

            帯との戦い 何気なく書店に立ち寄った時、 「〇〇大賞受賞作品」 「〇〇氏激賞」 「映画化作品原作」 などなど、有名人の写真やコメント、編集者の推し文句が書かれた細長い紙が表紙に巻かれた本を見かける事があるとおもいます。 書店では、あの細長い紙を『帯』とよんでいます。 出版社がわざわざ書籍に帯を巻くのは、書店でお客様の目を引くからなのですが、 冒頭に挙げた帯文の例以外にも ●新刊発売時で目立たせたい。 ●書籍がメディア化されるタイミングだ。 ●今snsでバズっている。

            絵本担当と出版社②

            拡材商法 絵本が入荷し、さてどうやってそれらを並べようかと考えるに当たり、手元に拡材があるか否かはその絵本の展開場所を左右します。 拡材は、書籍を平積にした時に目に付きやすいという効果があるし、popで絵本の内容が分かりやすくなったり、装飾の小物を使えば売場でのその絵本のインパクトも強くなります。 そこで、自分が思う売れそうな本や、売りたい絵本は出版社に拡材を依頼をします。 ちなみに、<拡材>という単語に馴染みのない方の為に補足すると、書店における拡材とは『拡大販売の

            絵本担当と出版社①

            返品できない ある映画の公開に合わせてノベライズ絵本が本部から3種類、10冊ずつ入荷しました。  新刊コーナーに3種類とも平積セヨと本部からのお達し。そのように言われれば従って平積します。 平積期間も1ヶ月超えて、映画の公開もおわった。しかし、他の新刊をすっかり下げた後でもしばらくは下げずに置いてみる。 そして、数冊のみ売れた後、流石にそろそろ返品作業、と出版社を確認したら返品不可出版社だった…ということが最近ありました。 書店関連にお勤めの方には釈迦に説法ですが、ご存